失業保険のもらい方、会社員が覚えておきたい5つのポイント
4.再就職が早く決まっても安心の「就職促進給付」がある
せっかく失業保険をもらうのなら、慌てて再就職するのではなく、ゆっくり転職活動をしてできるだけ多くもらいたいな…。そんな風に考える方も中にはいるかもしれません。
でもご心配なく。サクっと早くに次の職業に就いた、または事業を始めた方のためにも就業促進給付があります。このうち、就業促進手当の中の主な2つを紹介します。
1.再就職手当
失業保険受給資格の決定を受けた後、早いうちに次の職業に就いた場合、または事業を開始した場合に再就職手当が支給されます。これは、早く再就職すればするほど給付率が高くなります。上限日額は60歳未満の方で6,165円です(毎年8月1日付で改定のため令和2年7月31日までの額)。
所定の要件を満たしている必要があります。
2.就業促進定着手当
再就職手当を受給した人が再就職先に6カ月以上雇用され、再就職先での6カ月間の賃金が離職前の賃金よりも低い場合には就業促進定着手当が受けられます。上限額は再就職手当と同額の6165円で、所定の要件を満たしている必要があります。
※参考:厚生労働省「就職促進給付について」
5.新しいことにチャレンジするあなたを応援する教育訓練給付金制度
よりよい労働環境を求めて資格試験に挑戦する。あるいは新しい世界に飛び込んでみる。そんな目標を掲げている人もいることでしょう。
教育訓練給付金制度とは、人生100年時代を見据え、手に職となるスキルを身につけたい、新しいキャリアを開拓したい、と考える人を応援するための制度です。
一般教育訓練給付金・特定一般教育訓練給付金・専門実践教育訓練給付金の3つがあります。
所定の条件を満たす在職者または離職者が費用を自己負担して、指定講座を受講し修了した場合、自己負担した費用の一定割合がハローワークから支給されます。対象となる講座はプログラミング、簿記、介護、税理士、大学院修士課程など約1万4000もあります。
3つの給付金制度は、それぞれに支給対象者や支給額の条件が異なります。自分に受給資格があるのか、受講を希望する講座が制度として認定を受けているかどうかについて、ハローワークに照会することができますし、行わなくても支給申請は可能です。ただし、照会を行った場合であっても、給付金の支給を受けるためには申請手続きが必要になりますので、注意が必要です。
※参考:厚生労働省「教育訓練給付制度」
あわせて読みたい
・スキルアップの費用が返ってくる?「教育訓練給付金」とは
・やらなきゃ損!申請すればもらえるお金、返ってくるお金
・働く私たちの強い味方! 「社会保険」の5つの種類
まとめ
まずは手続きに行くことが第一歩になります。離職理由もさまざまだと思われますし、上記の他にも給付制度があります。自分が利用できる制度はないか、不明な点は窓口で相談してみましょう。もはや会社員が定年までずっと同じ会社で働き続ける時代ではなくなりました。今働いていても万が一に備え、失業保険について知っておくと安心です。