年金はいくらもらえるか計算できる 不安解消はじめの一歩

年金・社会保険

老後の暮らしで、主な収入源となるのは国からの老齢年金であることが一般的です。その年金の金額がわかれば、早くから不足分を補う心構えもできるので、安心できますね。
今回は、今できる、将来のもらえる老齢年金額の計算方法をお伝えします。

年金の受取額を計算して不安を見える化

老齢年金は1階部分の基礎(国民)年金と2階部分の厚生年金に分かれています。厚生年金に加入していることで、国民年金の保険料を払っていることになります。

◆基礎年金の計算方法
基礎年金額の計算は簡単です。
20~60歳までの40年間、480カ月の間で、国民年金保険料を払った月数に1,625円を掛けた額が、65歳からの基礎年金額の概算となります。(2018年9月現在)

基礎年金額=1625円×国民年金保険料支払月数

例えば現在35歳専業主婦のAさんが、22~33歳までは会社員として厚生年金に加入していて、33~60歳までは会社員の妻として扶養されるなら、22~60歳の38年間国民年金保険料を払ったことになり、
1625円×456カ月(38年)=約74万円
65歳から年間約74万円、月あたり約6万2000円が基礎年金額です。

◆厚生年金の計算方法
厚生年金額の計算は、厚生年金加入期間中のひと月の報酬額平均がわかれば計算できます。報酬額平均とは、税金や社会保険料を引く前の総支給額をいい、ボーナスも含みます。
今回は概算を求めるので、年収の合計を月数で割った金額と考えましょう。
計算式は次のようになります。

厚生年金額=報酬額平均×5.481/1000×厚生年金の加入月数

先ほどのAさんが、22~33歳まで11年間の厚生年金期間の報酬額平均が25万円なら、

25万円×5.481/10000×132カ月=約18万円
65歳から年間約18万円、月あたり約1万5000円が厚生年金額です。

つまり、Aさんは65歳から生涯、1階部分の基礎年金から年間約74万円、2階部分の厚生年金から年間約18万円受取れるので、合計は老齢年金として年間約92万円、月あたり約7万7000円受け取る予定となります。

老後までに準備をしておきたいこと

先ほどの計算式がわかっていれば、これからの働き方でいくら年金が増えるのか、減るのかがわかります
もし、先ほどのAさんが、35歳の今から60歳まで会社員として報酬平均が20万円もらえる仕事についたとしたら、
20万円×5.481/1000×300カ月(35~60歳)=約33万円となり、月あたり2万7000円の年金を増やすことができます。

反対に、現在報酬額平均50万円の45歳会社員が個人事業を始めたら、60歳まで会社員だったときと比較すると、
50万円×5.481/1000×180カ月(45~60歳)=約50万円となり、月4万円以上年金が減るので、他の方法でその分を手当しておかなければなりません。

FPオススメの老後資金の準備方法

国からの年金以外に老後資金を準備する方法としては、「iDeCo(個人型確定拠出年金)」がオススメです。掛金が所得控除の対象となるだけでなく、運用益の非課税や受取時にも控除を受けることができておトクだからです。
会社で企業型の確定拠出年金をしている人はiDeCoにかえて、運用益非課税の「つみたてNISA」で最長20年間積み立てるのもいいでしょう。
個人事業主ならその他、小規模企業共済は掛金が所得控除の対象となるので、選択肢にいれておきたい制度となります。

まとめ

今回は2018年の基準額で試算をしました。
年金の基準額は毎年計算しなおされますので、65歳までの期間が長いほど、試算と実際の差が大きくなります。報酬額についても厳密には「標準報酬」に当てはめて計算しなければなりません。また、加給年金が加算される方もあるので、今回の計算式はあくまでも概算です。
しかし、全く金額を知らないのと、おおまかでもわかっているのとでは、これからの貯蓄必要額が変わってきます。今回年金額を計算して、計画的な貯蓄を少しでも早くから始め、老後不安の解消を経て、安心の老後を得るために、ぜひ役立ててください。

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小野 みゆき

中高年女性のお金のホームドクター 社会保険労務士・CFP・1級DCプランナー・年金マスター 企業で労務、健康・厚生年金保険手続き業務を経験した後、司法書士事...

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