コア・サテライト戦略を実践・検討!【Z世代のマネー学】から学ぼう
20代からの資産運用が推奨される昨今。どのように資産配分をしていくべきかと悩みますよね。投資の世界ではコア・サテライト戦略と呼ばれる投資方法がおすすめされています。そこで、この記事ではコア・サテライト戦略の概要と、「Z世代のマネー学」をもとに投資を実践する筆者の体験談を紹介していきます。
筆者の資産運用について
筆者は元々教員をしていましたが、出産後にフリーランスに転身し、生計を立てている状況です。銀行口座に眠らせておくだけでお金を増やすのは難しいため、「早く投資を始めなければ」と結婚前から漠然と考えていました。そこで、2022年7月から楽天証券で「つみたてNISA」と「ジュニアNISA」の運用を開始しました。
投資の目的
大学進学や留学など、子どもの教育資金を貯めることが一番の目的です。資産の引き出し、売却は子どもが高校を卒業する2038年を目標にしています。
投資商品
- つみたてNISA「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」毎月3万3,333円
- ジュニアNISA「eMAXIS Slim全世界株式オールカントリー」毎月4万6,000円
ジュニアNISAを始める大きなきっかけは、「新規投資期間が2023年で終わる」という情報です。そこで、以前から気になっていたつみたてNISAも同時に始めることに決めました。
コア・サテライト戦略の実践を見直し
重い腰をあげてようやく始めた投資。楽天証券で2つの商品を運用することに決めましたが、ネット限定のサービスになるので、自分の力だけで手続きするのは苦労しました。毎月自動積立機能を設定して安心していましたが、次の記事を読んで、コアサテライト戦略が実践できているかを見直すことにしました。
「【Z世代のマネー学】運用成績の9割が資産配分で決まるって本当?コアサテライト戦略を実践しよう」
コア・サテライト戦略の概要
コア・サテライト戦略とは資金を「コア(中核)」と「サテライト(衛星)」に分けて運用することです。リスク・リターンの少ない商品で守りたい資産を運用する部分を「コア」、リスク・リターンの高い商品で積極的に運用する部分を「サテライト」といいます。コアとサテライトは主に次のような金融商品に分類されます。
コア | 現預金、定期預金、インデックスファンド、バランスファンド、不動産投資、金投資、米国債など |
サテライト | 株式投資、アクティブファンド、ソーシャルレンディング、仮想通貨、FXなど |
Z世代のマネー学によると、守りとなるコアは7~9割、攻めのサテライトは1~3割程度のバランス配分が推奨されています。守りと攻めのバランス配分をうまく取ることでリスクを抑え、リターンを確保するスタイルなのでしょう。では、実際に筆者の資産配分をチェックしていきましょう。
コア・サテライト戦略はできているか?資産配分をチェック
筆者の世帯収入は約30万円、平均支出は約27万円です。投資にあてている額はつみたてNISAとジュニアNISAを合わせて月7万円程度で、両親からの生前贈与でもらった資産を中心に投資をしています。
- つみたてNISA毎月3万3,333円
- ジュニアNISA毎月4万6,000円
合計7万9,333円(コア10割、サテライト0割)
「【Z世代のマネー学】自分に合ったポートフォリオとは?自分のリスク許容度はどれくらい?」
上記の記事ではリスク許容度診断が紹介されています。年齢、世帯、資産などをもとに診断を進めてみました。
- 夫婦共に30代で共働き
- 子どもは独立していない
- 月収6ヶ月分以上の資産がある
- できるだけリスクを避けて安定した投資がしたい
以上の内容をふまえた結果、「バランス運用/目標利回り3~4%」の診断が出ました。診断では4資産分散型などのバランスファンドがおすすめされています。筆者が運用するつみたてNISAはどちらもインデックスファンド(日経平均株価やTOPIXの指標に連動し、成果を目指す投資信託)なので、「コア」は実践できているといえるでしょう。
資産の1~3割はサテライトにあてるべきですが、慎重派な夫がいる我が家では、まずはコアの部分でコツコツ投資をしていきながら、投資経験を積んでいこうという見解で一致しています。将来、筆者が考える理想的なコア・サテライト戦略は本記事の最後で紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
リスクを避けたい筆者の投資スタイル
できるだけリスクを避けたい我が家の資産配分は、普通預金とつみたてNISA、ジュニアNISAの3種類しかありません。今以上にできる資産形成はあるのでしょうか?
「Z世代のマネー学」で紹介されているコアは、不動産投資や金投資があります。どちらも注目の投資で興味はありますが、まだ十分な知識がないためこれから勉強していく必要がありそうです。定期預金は今ある資産を移動するだけなので家計への負担も少なく、すぐにでも始められる気がしました。
今後貯蓄に余裕が出れば、控除が受けられるiDeCoを始めていくのもいいでしょう。またサテライトにあたる金融商品への投資もできる可能性が出てきます。
理想の投資スタイルを考える
コア・サテライト戦略を実践するために、毎月の投資額をいくらにするかは悩みどころ。投資額の目安を考えるときに参考にしたのは次の記事です。
「20代で投資スタート。毎月の投資額はどう設定すればいい?」
貯蓄の理想的な目安が20~25%ならば、筆者の場合毎月6万円は貯金するのが理想です。しかし、現状は約3万円しか貯蓄に回せていません。今すぐ別の投資を始めるのは難しいですが、今後子どもが成長するにつれて筆者の働き方が変わり、収入が増えれば、新たな投資も不可能ではありません。
【コア】定期預金
定期預金とは一定期間お金を引き出せない預金です。普通預金よりも高金利で設定されていることが多く、お金をコツコツと増やしていけます。たとえば新生銀行の「スタートアップ円定期預金」は、口座開設から3ヶ月以内の預け入れを対象に、最大金利が年1.0%になる商品です。預け入れ期間は3ヶ月、1年から選べます。中途解約した場合も原則元本を下回ることもないため、リスクの少ない投資をしたい筆者にはぴったりの運用方法だといえるでしょう。
【コア】iDeCo
老後資金を貯めるならiDeCoを始めるのも1つの手です。
「【Z世代のマネー学】iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)の徹底攻略」
iDeCoは公的年金をカバーするために作られた私的年金制度の1つです。毎月掛金を積み立て、増やした資金を60歳から受け取れます。Z世代のマネー学では、運用益が非課税であること、年金受取時の税負担が減ることなどがメリットとして紹介されています。今後、貯蓄が20~25%しっかりできるようになれば、iDeCoに回しても家計は圧迫しないでしょう。
iDeCoはいろいろな控除が受けられますが、筆者は夫の扶養内に入っている第3号被保険者なので、税金が安くなるメリットはありません。まずは夫だけ加入し、余裕ができたときに筆者も加入する方法が考えられます。
【サテライト】アクティブファンド
貯蓄に余裕ができ、投資にも慣れていけば、アクティブファンドの購入も考えていきたいです。アクティブファンドはリスクが大きい分、リターンを望める商品です。投資信託もしくはつみたてNISAでアクティブファンドの商品を購入もできます。コアの部分でしっかり資産を守りながら、サテライトの部分で効率よくお金を増やすスタイルを築いていきたいです。
現状に応じたコア・サテライト戦略を実践しよう
今回はつみたてNISAとジュニアNISAを実践する筆者が、Z世代のマネー学を参考にコア・サテライト戦略について見直してみました。現時点では十分な貯蓄ができていないため、サテライトにあたる投資は難しいですが、今後収入が増えれば理想的な資産配分が実践していけます。今すぐは難しくても、金融知識を身につけていれば将来的な見通しを持ちながら、資産形成を考えていけますよ。