日本は失業率が低いのに、なぜ景気は低迷し続けているのか

マネーケア

日本の失業率は、国際的に見ても低い水準を維持しています。働きたいと思う人が働き、収入を得て生活が成り立つことは大切なことです。失業率が低いということは、働きたい人が働ける環境が整うことで経済の循環が活発になり、景気が良くなると考えられます。
しかし、日本は失業率が低いのに景気は低迷したまま。なぜ、景気は上向かないのか、考えてみましょう。

日本の完全失業率は、2020年5月は2.9%

完全失業率とは、15歳以上の働く意欲のある人のうち、仕事を探しても働けない人の割合のことです。15歳以上の働く意欲のある人は「労働力人口」といい、専業主婦や高齢者、アルバイトなどをしていない学生などは除いて計算されます。

労働力人口のうち、多くの人はすで働いている人です。しかし、働き口がなく仕事を探している人達がいます。この人数が失業者数になります。
完全失業率は、以下のように計算されます。

完全失業率(%)=(完全失業者÷労働力人口)×100

労働力調査結果(総務省統計局)の発表によれば、2020年5月の完全失業率は2.9%でした。
新型コロナウイルスの影響で、緊急事態宣言が出た2020年4月以降、完全失業率は上がっていますが、それでもまだ2.9%にとどまっています。仕事がなくて収入が激減、との報道もありますが、失業率はそれほど大きな影響を受けていないということのようです。

日本の完全失業率


出典:「労働力調査結果」(総務省統計局)

失業率の国際比較

日本の失業率は、欧米諸国と比べても低い水準です。
経済協力開発機構(OECD)によれば、2008年のリーマンショック以降は日本、アメリカ、ユーロ圏19か国*とも失業率が上がりましたが、その後は低くなっています

日本と欧米の失業率


出典:「失業率」(OECD)

2019年の失業率は、日本が2.4%なのに対し、アメリカは3.7%、ユーロ圏では7.8%です。
この数字を見る限り日本の雇用は比較的安定していて、ひとりひとりの収入が確保され、欲しいものを買うこともでき、景気が良くなっていきそうです。
それなのに、なぜ日本の失業率は低いのに、景気が良くならないのでしょうか
*:19カ国(オーストリア、ベルギー、キプロス、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ポルトガル、スロバキア、スロベニア、スペイン、リトアニア、ラトビア)

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タケイ 啓子

ファイナンシャルプランナー(AFP)。 36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務...

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