3月は決算ラッシュ!人気の株主優待&高配当ランキングまとめ

3月は決算ラッシュ!人気の株主優待&高配当ランキングまとめ
マネーケア

銀行が低金利の今、預金するより高い利回りが望めるとあって、「株主優待」や「高配当株」が注目されています。とくに3月は決算月である企業が多いため、市場や投資家も盛り上がりもひとしお。しかし、投資家の動きが多い分、注意も必要なのです。

そこで今回は、3月権利確定する人気の株主優待や高配当株ランキングと、購入するときに注意したいポイントを紹介します。株を買うときの参考になれば、幸いです。
※本記事に記載されている個別の銘柄・企業名については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄又は企業の株式等の売買を推奨するものではありません。

投資家を魅了する「株主優待&高配当」とは

株主優待や高配当銘柄が欲しいと思った場合は、最初に特性について知っておく必要があります。まずは、それぞれの特徴やメリットを見ていきましょう。

【株主優待】企業ならではの商品がもらえるチャンス

株主優待は、名前の通り”株主であることを条件に優待が受けられる”ことをいいます。株主優待の内容は企業によりさまざまで、「食事券や金券」のようなお金と同じように使えるものや、宿泊やイベント参加などの「サービス」、株主優待限定の「商品」など、多種多様なことも特徴です。

株主優待をもらうためには、権利確定日に優待を受けられるための株数を保有しておく必要があります。ほとんどの企業では、決算月にその権利が発生(中間決算月にも株主優待を設け、年に2回配布している企業もあります)。
決算月は企業によって異なりますが、3月は多くの企業の決算があり、その中で、株主優待を設けていている企業だけでも800を超えるといわれています。

株主優待は、該当企業の株を保有しておくだけで優待が受けられるとあって人気ですが、注意も必要です。以下に、とくに注意したいポイント2点を紹介します。

<株主優待の注意点>

・株主優待の内容は確かではないこと
・人気の株主優待は、権利確定日前に値上がりしやすいこと

株主優待は絶対設けなければならない事項ではないため、企業の業績によっては内容が変わることや廃止されることもあります。過去に「ガスト」などのレストランで人気の「すかいらーく」が株主優待を改悪した際には、多くの投資家に衝撃を与え、株価は一時大幅下落する事態となりました。この株を優待目当てで保有していた人は、優待内容が悪化したうえに株価まで下がったので、きっとショックもひとしおだったと想像します。

また、人気の株主優待は権利確定前に株を買う人が増加し、株価が値上がりしやすい傾向にあります。さらに、こういった人気の銘柄では、権利確定日後に株を売却する人も多いため、すぐに下落することもしばしば…。株主優待を手に入れられても、株の売却で損をしたのでは元も子もありません。株価や企業業績はチェックして保有しておきたいですね。

そのほかにも、株主優待では「クロス取引」と呼ばれる手法を使って売買されることも増えてきました。クロス取引は、株式の”買い”と”売り”を同時に行うことで値動きリスクを軽減し、お得に株主優待をゲットするというもの。こういう取引を上手に使ってみるのもいいですね。

クロス取引の仕方や注意点は過去の記事(株主優待を楽しもう!クロス取引を使って実質ゼロ円で優待ゲット)でも紹介しているため、興味がある人はぜひチェックしてみてください。

【高配当株】保有しているともらえる金利のようなもの

続いて紹介する高配当株とは、”企業の利益から株主へ還元される「配当金」が、株価に対して高い割合を占めている銘柄”のことです。
配当金は、決算月の権利確定日に株を保有しておくことで得られるため、いわば銀行の利息のようなもの。また、高配当株かどうかは、配当利回りにより見分けます。計算の仕方は、以下の通りです。

配当利回り(%)=一株あたりの配当金÷株価×100(%)

一般的には、配当利回りが3%を超えると高配当株と呼ばれています。銀行の普通預金の金利が0.1%に満たないものが多いなか、3%も利回りが望めるのはうれしいですよね。しかし、株主優待のとき同様、注意したいポイントがあります。

<高配当株の注意点>

・減配の可能性もある
・株価の上下で配当利回りが変動するため、業績が良くない企業でも高配当株になることがある

株主優待と同じく、配当金は必ず出さなければいけない事項ではありません。そのため、業績によっては現在の配当金から下がる可能性もあるのです。株を買う前に、配当金を捻出できるような利益が望める企業かどうか、チェックしたいですね。

また、配当利回りは配当金の金額だけでなく、株価によっても変動します。たとえば、同じ20円の配当金を出す2社で比べてみましょう。

株価500円のA社(20÷500×100=配当利回り4%)
株価1,000円のB社(20÷1,000×100=配当利回り2%)

このように同じ20円の配当金を出していても、株価が低い方が配当利回りは高くなります。配当利回りだけを見るとA社を購入したくなりますが、業績悪化や不祥事などにより株価が下落していることも考えられます。あるいは、B社の方は業績がよく、株価が上昇していることも考えられるでしょう。
このように、高配当だからというだけですぐに決めるのは少し危険な気もします。企業の業績についてもしっかり調べた方が安心でしょう。

それでは次章からは、3月決算である株主優待の銘柄と高配当株をみていきます。

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marunon

2018年に投資をスタートさせた3児の母。 資産運用を通してお金の基礎知識をつけたいと思い、2022年にFP2級を取得。 マイペースに継続できる投資を心掛け...

プロフィール

監修者: 千見寺 拓実

株式会社インヴァランス 1994年生まれ。静岡大学卒業。2017年に株式会社インヴァランスに入社。 2級ファイナンシャルプランニング技能士

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