50歳で早期リタイア、老後資金は1億円で足りる?

老後

定年よりもっと早くリタイアして、自分の好きなことで悠々自適に過ごせたら・・・と思い描く方もあるでしょう。しかし、十分な準備なしに会社を辞めてしまって失敗すれば、長い老後の生活が成り立たなくなってしまいます。
今回は、退職金や老後の生活費から、50歳で早期リタイアした場合、持ち家と賃貸に分けてシミュレーションしてみましょう。

気になる退職金事情

退職金は退職すればどの会社でも支払われるイメージがありますが、実際には退職金に法的根拠がありません。ですから、会社の就業規則に退職金に関する定めがなければ、会社としては支払う義務は生じません。

厚生労働省「平成25年就労条件総合調査」(2013年)によれば、退職金制度がある会社は全体の75.5%ですが、その5年前に行われた調査では、83.9%でした。退職金制度がある会社が減ってきていますし、就業規則も変わることがありますから、自分の勤めている会社がどうなっているのかチェックする必要があります。

50歳早期リタイアで退職金はいくらもらえる?

一口に退職金といっても、勤続年数や会社の規模、退職理由などで変わってきます。
定年の場合と勤続年数25年(47歳)、勤続年数30年(52歳)の場合に分けて見てみましょう。

【参考データ】
・厚生労働省「平成25年就労条件総合調査」(2013年)
・中央労働委員会「平成29年賃金事情等総合調査」(2017年)
・東京都産業労働局「中小企業の賃金・退職金事情 平成28年版」(2016年)

厚生労働省の調査は、日本全国の会社を対象として、勤続20年以上かつ45歳以上に限定しており、実績払いでの平均値です。途中で転職して退職金をもらった人も含まれるため、金額が低めになっています。また、定年退職で勤続年数25~29年では1083万円、勤続年数30~34年では1856万円となっています。

中央労働委員会と東京都産業局の調査は、新卒で入社した人が、普通の能力と成績で勤務した場合の退職金水準(=モデル退職金)で、離職理由が自己都合の場合です。

早期リタイアは、会社都合の場合とくらべると自己都合の場合は金額が低くなっています。また、定年までの退職金の金額をイメージしていた場合、意外に少ないと感じるかもしれません。さらに、大企業と中小企業では金額に大きな差があることも見逃せません。

老後の生活費は1億円で足りる? 賃貸と持ち家の場合で比較

老後の生活設計を考えるうえで、どれくらい生活費がかかっているのかを、総務省「家計調査報告(家計収支編)平成29年」(2017年)を参考にし、さらに賃貸と持ち家の場合に分けて比較してみます。女性の平均寿命にあわせて50歳から90歳までの40年間としました。

借家の家賃については、総務省統計局「平成25年住宅・土地統計調査結果」を参考にしました。賃貸の1か月あたりの家賃は、全国平均で54,040円となっており、共益費・管理費2383円を含めた56,423円をベースにして試算しています。

●持ち家・夫婦の場合:約1億2768万円
 50~59歳:32万円×12カ月×10年=3840万円
60~90歳:24万円×12カ月×31年=8928万円
合計金額 1億2768万円

●賃貸・夫婦の場合:約1億4616万円
 50~59歳:35万円×12ヵ月×10年=4200万円
 60~90歳:28万円×12か月×31年=1億416万円
合計金額 1億4616万円

●持ち家・シングルの場合:約7980万円
 50~59歳:20万円×12ヵ月×10年=2400万円
 60~90歳:15万円×12か月×31年=5580万円
合計金額 7980万円

●賃貸・シングルの場合:約9828万円
 50~59歳:23万円×12ヵ月×10年=2760万円
 60~90歳:19万円×12か月×31年=7068万円
合計金額 9828万円

夫婦世帯では50歳で早期リタイアした場合、持ち家でも賃貸でも生活費だけで軽く1億円を超えてしまいます。また、シングルの場合でも家賃の負担があれば1億円あってもギリギリです。

まとめ

老後資金は、少なくとも1億円準備しておきたいですね。老後資金に使えるお金として、退職金のほかには公的年金もありますが、それだけでは足りない分は自分で準備する時代です。今後、年金支給開始が遅くなったり、医療費や介護で自己負担が増えたりすることも予想されます。早期リタイアをする場合、十分な老後資金を準備する必要があります。

池田 幸代

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株式会社ブリエ 代表取締役 証券会社に勤務後、結婚。長年の土地問題を解決したいという思いから、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)を取得。「...

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