海外移住って誰にでもできるの?メリット、デメリットは?

老後

美しい風景や心地よい気候。海外を旅行していて「住んでみたいな」と思ったことはありませんか。節税対策やセカンドライフのための海外移住の他、子育てを海外で行う教育移住も注目されています。海外移住の手続きとメリット、デメリットについてご紹介します。

「ロングステイ」と「移住」、どう違うの?

仕事や旅行などで海外に長期滞在しているという場合でも、日本に住民票が残っていれば単なるロングステイに過ぎません。
海外移住とは、生活基盤としての住居を海外に構えることに加えて、住所地自体を海外に変えてしまうことです。引越しの際には転出届を提出する必要がありますが、引越し先の住所が日本国外であれば、海外に移住したことになります。海外へ移住すると、住民税を納める義務は消滅し、選挙人名簿から抹消され、国民健康保険の加入資格を失います。

海外移住の手続きは?

住んでいる市区町村の住民登録窓口で海外移住する旨を申告して、海外転出届を提出します。
国民健康保険への加入が抹消されるため保険証を返納し、住民税を納付します。
海外転出届を出すと、国民年金の加入義務はなくなりますが、任意に加入することはできます。任意加入を希望しない場合でも、その旨の届け出が必要です。
移住後、日本大使館・領事館に在留届を提出します。緊急事態発生時、大使館・領事館員は在留届に基づいて在留邦人の安否確認などを行うためです。

海外移住のメリットって?

日本の相続税・贈与税の最高税率は2015年1月から55%に引き上げられました。しかし海外には、相続税・贈与税がゼロまたは日本と比べて税率の低い国があるため、富裕層を中心に相続税・贈与税の課税回避を目的とする海外移住、いわゆる節税移住が話題となっています。
また収入が年金などに限られている場合、物価の安い国なら日本よりもハイレベルな生活を送り、贅沢を楽しむ余地が生まれる可能性があります。さらに最近では、子供が小さいときから多言語や異文化に接するチャンスがあるというメリットに魅力を感じて海外に移住する、教育移住にも関心が高まっています。

海外移住のデメリットは?

自国で生活するのとは異なり、言語や習慣、宗教の違いなどからコミュニケーションが困難に感じられます。特に医療制度の利用や公共機関での手続きをするときなど、現地の言語が話せないと不自由です。
物価が安い国では、当然のことながら就労時の給与も低くなります。生活保護などのセイフティネットは存在しません。
国民健康保険証がないため、日本に一時帰国して医療行為を受ける場合、医療費などは全額負担になります。治安が良く安全なこと、交通機関が便利で定刻通りに運営されていること、公共建物の清潔さ、ネット環境の充実ぶりなど、日本に住んでいたら当然のことを、同じようには望むことはできません。
日本ではあまり意識しない宗教も、国によっては生活全般を支配しているため、自分が信者でなければ次第にストレスに感じられるようになります。

お金の計画はしっかりと!

「楽に暮らせそう」という安易な気持ちで海外移住するのは危険です。不便、不自由は金銭である程度解決できます。現地で就職が決まっている、日本で安定収入があるなど、金銭面を盤石にしておくことが大切です。

moneliy編集部

マネリーは「マネー・投資に興味ある女性のための情報メディア」をコンセプトに「働く女性に、未来への投資を提案・サポートする」というミッションのもと、貯金、投資...

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