2020年、国民年金の保険料は月額いくら? 値上がりしても払うべき?

年金・社会保険

国民年金保険料の値上げによって、どのぐらい家計に影響があるのでしょうか?保険料の負担が増えて、払えなくなったらどうなるのでしょうか?
今回は、国民年金保険料について説明します。

国民年金の保険料を払う人とは

日本は「国民皆保険」なので、日本に住んでいる20歳以上60歳未満の人は、全員国の年金制度に加入し被保険者となります。
被保険者には以下の3つの種類があります。

第1号被保険者

日本に住んでいる20~60歳の人で、第2号被保険者・第3号被保険者でない人。自営業やフリーランス、会社員でも短時間しか働いていないなど厚生年金の被保険者にならない人。

第2号被保険者

厚生年金の被保険者となっている人。会社員や公務員、私立学校の職員など。20歳未満や60歳以上の人は、厚生年金に加入して厚生年金保険料を払っていることで、国民年金にも加入していることになります。

第3号被保険者

日本に住んでいる20~60歳の人で、第2号被保険者に扶養されている配偶者の人。会社員や公務員、私立学校の職員の妻(専業主婦)など。あくまでも配偶者であって、健康保険の扶養になっているからといっても、親や子どもなどは第3号被保険者にはなれません。

20歳~60歳の第2号被保険者は、厚生年金に加入していることで国民年金の保険料を払っていることになるため、国民年金の保険料を払うことはありません。
また、第3号被保険者は、配偶者が厚生年金に加入していることによって、国民年金の保険料を払っている扱いになります。

つまり、第2号、第3号被保険者は、直接には国民年金保険料を払いません
第1号被保険者である、20~60歳で、自営業やフリーランス、会社員であっても厚生年金に加入できない働き方をしている人、退職後失業保険をもらっているため配偶者の扶養に入れない人などが、国民年金の保険料を払わなければならない人となります。

20歳から60歳の日本人であっても、日本に住所がない人は強制加入ではないので、国民年金保険料を払う必要はありません。しかし、将来日本に帰る予定があるなら、老後の年金を確保しておくために、任意加入をして国民年金保険料を払っておくことをオススメします。

保険料は値上がりするか

2019年度の国民年金保険料は、月々1万6,410円ですが、2020年度は1万6,540円(参照:日本年金機構)と現在より月130円アップします。
老後に受け取る年金額は、賃金や物価によって変動し、年金額の増減に伴って保険料も増減します。また国民年金の制度が変わるために保険料が変更になることもあります。

では、今後国民年金保険料はさらに値上がりするのでしょうか。
2019年度から、厚生年金保険と同様、産前産後期間の保険料免除制度が始まったことや、2019年10月からの消費税10%への増税による影響もあり、今後も国民年金保険料の値上がりが考えられます。

保険料を払わなかったら

国民年金の年金額は、保険料を納めた月数に比例します。保険料を払わなかったら、その分将来受け取る国民年金が、20~60歳の480カ月分をちゃんと払ったときの満額より少なくなります。
ちなみに、2019年度の満額の年金月額は、6万5,008円、2020年度は6万5,141円(参照:厚生労働省)で、月額133円アップしました。

2020年度の年金額で考えると、1カ月保険料を払わないことで、年金が約1,629円減ってしまいます。5年保険料を払っていない場合は、年間約9万7,700円、本来の年金から減ってしまうこととなります。

年金が主な収入源となる老後に、もらえる年金が少ないというのは、とても心細いですし、それどころか保険料を払わない月数が増えれば、国民年金の加入期間(受給資格期間)が10年(=120カ月)に満たなくて、年金を全くもらえることができないこともあります。

保険料の納付が厳しいなら免除または納付猶予を申請しよう

現在収入が少ないなどの理由で保険料を払うのが厳しいときは、市町村や年金事務所の窓口で保険料免除または猶予に該当しないか相談してみることをお勧めします。申請して受理されれば、その期間は受給資格期間にカウントされるので、将来年金が受取れなくなるリスクが少なくなります。
以下に国民年金保険料の免除と猶予、学生の納付特例を詳しく説明します。

保険料免除制度

所得が少ないために、国民年金保険料を納付できない場合は免除申請をしましょう。
「所得が少ない」とは、保険料納付義務のある本人だけでなく、配偶者や世帯主の所得も基準以下であることを指します。

免除には、全額免除・4分の3免除・半額免除・4分の1免除の4種類があります。以下日本年金機構のホームページより所得の基準となる目安を抜粋します。

全額免除

前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること

(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円

4分の3免除

前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること

78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等

半額免除

前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること

118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等

4分の1免除

前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること

158万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等

免除を受けた期間は、受給資格期間となって年金額にも反映されますが、一部免除(4分の3免除、2分の1免除、4分の1免除)の場合は納付しないといけない部分を納付してこそ受給資格期間となって年金額に反映されます。
つまり、半額免除になったら保険料の半額は払っていないと、受給資格期間にはならないのです。

保険料納付猶予制度・学生納付特例制度

20~50歳未満の本人およびその配偶者の所得が次の基準以下あれば、納付猶予の申請ができます。
前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること

(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円

学生の場合は、本人のみの所得が次の基準以下であれば、学生納付特例制度の申請ができます。
本年度の所得基準(申請者本人のみ)

118万円+扶養親族等の数×38万円+社会保険料控除等

受理されれば、納付猶予期間や学生納付特例期間(=受給資格期間)となりますが、将来の年金額には反映されません。また、あくまでも保険料の納付を猶予されただけであって免除されたわけではありません。10年以内に保険料を納めて(これを追納といいます)、将来の年金を確保しておきましょう。

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小野 みゆき

中高年女性のお金のホームドクター 社会保険労務士・CFP・1級DCプランナー・年金マスター 企業で労務、健康・厚生年金保険手続き業務を経験した後、司法書士事...

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