生涯独身、結婚子持ち、女性が将来もらえる年金はどれくらい差がある?

年金・社会保険

女性はライフイベントによって、働き方が大きく変わる場合があります。生涯独身と結婚して子持ち、将来もらえる年金はどれくらい差があるか気になったことはありませんか?
今回は、そんな気になる年金額をシミュレーションしてみます。

働き方を2つに分けてシミュレーション

大前提として、大学を卒業して年収がずっと400万円だとします。
国民年金(老齢基礎年金)は20歳~60歳までの40年間加入して、満額受け取ったとします。

ケース1:大学卒業から60歳まで38年間会社員として独身で働いた場合
ケース2: 22歳~30歳の8年間働き、30歳~40歳は結婚して一旦子育てに専念し、40歳~60歳までは夫の扶養の範囲内でパートをして働いた場合

将来の年金の計算方法を確認

会社にお勤めの方が65歳から老齢年金を受け取る場合は、次のように計算します。

●65歳からの老齢年金
老齢厚生年金(定額部分+報酬比例部分+加給年金額)+老齢基礎年金

●老齢厚生年金の定額部分の計算式
1625円 × 生年月日に応じた率※ × 被保険者期間の月数
生年月日に応じた率は、昭和21年4月2日以降に生まれの方は、「1.000」となります。
昭和21年4月1日以前に生まれた方は、生年月日に応じた率を乗じます。

●老齢厚生年金の比例報酬部分の計算式
平均標準報酬月額 × 生年月日に応じた率 × 被保険者期間の月数

●国民年金(老齢基礎年金)
満額 77万9300円(平成29年度)

ケース(1) 生涯独身の場合

この場合38年間厚生年金に、40年間国民年金加入しています。年金を計算するときは、月単位で計算するので、38年間だと(38年×12か月)456か月になります。

●老齢基礎年金:77万9300円
●厚生老齢年金:163万2742円
定額部分   1625円×1.000×456=74万1000円
比例報酬部分 34万円×5.769/1000×456×0.997*=89万1742円
(*は物価調整スライド特例措置)
●老齢基礎年金+厚生老齢年金:241万2042円

生涯独身の場合は、65歳以降、年間241万2042円を年金としてもらえることになります。

ケース(2) 結婚子持ちで扶養の範囲内で働く場合

一方、30歳まで会社員として働き、一旦仕事を辞めて再びパートなどで40歳から働いた場合は、96か月が老齢厚生年金をもらえる期間となります。たとえパート収入があったとしても、夫の扶養の範囲内で働くとすれば、40歳からの年金部分は厚生年金にはなりません。ですから、厚生年金8年間(96か月)と国民年金40年の加入期間になります。

●老齢基礎年金:77万9300円
●老齢厚生年金:34万3735円
定額部分   1625円×1.000×96=15万6000円
比例報酬部分 34万円×5.769/1000×96×0.997*=18万7735円
( *は物価スライド特例措置)
●老齢基礎年金+厚生老齢年金:112万3035円
結婚子持ちで扶養の範囲内で働く場合は、65歳以降、年間112万3035円がもらえます。

仕事を続けるかどうかで大きな差が生じる

女性にとって仕事と家庭の両立は簡単ではありませんが、働き続けた場合のケースと一旦仕事を辞めてパート場合の差額は、1年間130万円弱にもなります。

今回、将来もらえる年金だけをくらべてみましたが、働いていれば家計全体の収入も増え、貯蓄や投資にお金を振り分けることもできます。女性の働き方次第では、人生設計に大きな差が生じます。

まとめ

2017年の総務省の労働調査では、30~34歳の働く女性の割合は75.2%という結果が発表されています。2017年10月から育児休業も最長2歳まで認められるようになりました。
今は変化が大きい時代なので、長く勤めていけるスキルを身につけていないと新たに就職したり、仕事を継続していったりすることが難しくなります。仕事か家庭かではなく、時短勤務などを利用するなど両立できる環境づくりを考えることが必要になるでしょう。

池田 幸代

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株式会社ブリエ 代表取締役 証券会社に勤務後、結婚。長年の土地問題を解決したいという思いから、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)を取得。「...

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