終身年金形式で年金をもらう際のメリット・注意点まとめ
個人年金保険は、確定年金、終身年金など受け取る形式は様々です。なかでも終身年金形式であれば一生涯、受け取ることができます。今回は終身年金形式で年金をもらう際のメリットと注意点を解説します。
終身年金形式で年金のメリット① 一生涯、受け取れる
終身年金形式であれば、一生涯年金を受け取ることができます。日本の平均寿命は年々延びていて2016年では男性は80.98歳、女性は87.14歳と男女ともに80歳を超えています。さらに少子高齢化の加速とともに公的年金への不安が叫ばれています。長生きすることは望ましいことではありますが、長生きすることによる老後の生活費の不安から「長生きのリスク」という言葉もあります。終身年金形式であれば一生涯年金を受け取ることでき「長生きのリスク」に備えることができて安心感を得る事ができます。
終身年金形式で年金のメリット② 介護のリスクに備える
長生きしたとしても、亡くなるまで元気でいられるとは限りません。老後は子どもに負担をかけたくないので介護状態になったら老人介護施設に入りたいと考える人は少なくありません。施設に入ると毎月、施設料などランニングコストの支払いが続きます。若いうちから介護施設のランニングコストを計算してまで老後資金準備はしづらいですが、終身年金形式で一生涯年金がもらえるので、万が一介護状態になった場合は、終身年金をあてると考えることで老後資金の管理がしやすくなります。
ここから、終身年金保険形式の注意点をご紹介します。
終身年金形式の注意点① 保険料が高い
終身年金形式のなかでも一般的なのが、保証期間がある「保証期間付終身年金」。保障期間内に死亡した場合は、保証期間のうち残り期間について遺族に年金が支給されます。同じ年金額の場合、年金を受け取る期間が決まっている確定年金形式より終身年金形式の方が保険料は非常に高く設定されています。高い保険料を支払っても、平均余命以上長生きすると考えれば終身年金形式の方が安心ですが、保険料は無理なく支払える金額かどうかも考えなければなりません。
終身年金形式の注意点② 元本割れする可能性
終身年金形式は、生きている限り年金が一生涯受け取ることができるのがメリットです。年金受け取りスタート直後に死亡すると保証期間終了後は支給がありません。確定年金形式であれば、払い込んだ保険料総額を上回る年金を受け取ることができますが、保証期間付終身年金では、保証期間内に死亡した場合は支払った保険料より受け取る年金額は少なくなり、元本割れしてしまいます。
【10年保証期間付終身保険のイメージ図】
まとめ
保険料は高くなりますが、生きている限り、一生涯年金を受け取ることができる終身年金形式は安心ではあります。個人年金に加入の際は、何歳まで生きたら元本割れしないかなどのシミュレーションも確認しながら他の資産形成とのバランスを考慮し、検討してください。