マネー初心者でも分かる!個人年金の「有期年金」とは
老後の生活資金準備のための積立商品として保険会社が取り扱う個人年金保険がありますが、受け取り方法には「確定年金」「有期年金」「終身年金」と3種類あります。
今回は「有期年金」の特徴を確認しておきましょう。
特徴
個人年金の受取方法で有期年金を選んだ場合、60歳や65歳といった一定の年齢以降、10年、20年等の決められた期間、「生きている限り」年金を受け取ることができます。
確定年金も10年、20年と決められた期間受け取ることができる点では共通しています。
しかし有期年金は「生きている限り」という制約がつくため、確定年金よりも保険料が安く設定されているという特徴があります。
安くなっている分、注意点もありますのでしっかりチェックしましょう。
年金受取期間中に死亡した場合の元本割れには注意
前述の通り有期年金には受取期間「生きている限り」年金が受け取ることができる制約があります。
例えば有期年金受取を選択し、60歳以降20年間、年金を受け取ることができる契約をしていたとします。しかし万が一、62歳で死亡した場合には、残りの18年分の年金は原則、受け取ることができません。残された家族も残りの18年分の年金を受け取ることはできず、契約は終了してしまいます。
そのようなことになると、受取年金総額が、払い込んだ保険料総額を大きく下回る、元本割れということが起きてしまいますので注意が必要です。
活用のポイント:独身の場合には有期年金も選択肢に
自分にもしものことがあっても、お金を残してあげたい家族がいない場合には、ご自身の将来のゆとり生活資金準備のためと割り切って、安い保険料を理由に「有期年金」も選択肢に入れていいでしょう。
個人年金は、そもそも老後の生活資金準備のために利用するものですので、自分がいなくなった後、受け取っても意味がないという考え方もあるかと思います。
積立の効率性を考えた際、前述の例のように20年間の確定年金の保険料支払える余裕があるならば、有期年金を選択しておくことで、将来の年金受取額を増やすことが可能です。
ただある意味、有期年金は運任せのような部分がありますので、自分に万が一のことが起きた場合、お金を残してあげたい家族がいるという方は、あまり向いていないかもしれません。
まとめ
有期年金は、他の受け取り方よりも保険料が安いですが、決められた期間の「生きている限り」しか受け取ることができないという特徴があります。
個人年金は、現在の低金利の下では、取り扱いをしている保険会社も減少傾向にあり、貯蓄性としての魅力も薄れています。
ゆえに検討されている方も減っているかもしれません。
しかし、既に加入済みという方もいらっしゃることでしょう。
今回のお話が、ご自身の受取方法が生活状況にあっているかの確認していただける機会にもなればとの思いを込めてお届けさせていただきます。