キャッシュレスの次はカードレス 静脈認証決済ならカードも不要
電子マネーやクレジットカードの利用が広がり、買い物をするときの支払いがどんどん便利になっています。今後はさらに技術が進歩し、カードもいらなくなりそうです。注目は、イオングループのミニストップで導入が検討されている「静脈認証」です。
今回は静脈認証決済の安全性について、わかりやすく解説します。
静脈認証は安全で便利な新技術
クレジットカードを持ち歩くことや、外出先でパスワードの入力に不安を感じたことはありませんか?
クレジットカードには紛失や盗難、スキミングなどのリスクが、パスワードには流出のリスクが常にあります。もしも被害にあったら、不正利用を防ぐためにカード会社に連絡したり、カードを再発行したり、パスワードを変更したり、対応が非常に面倒です。それでも間に合わず、悪用されてしまうことすらあるのです。
これらのリスクを避けられるのが静脈認証のシステムです。これは手のひらを専用のセンサーにかざすことで本人認証ができるので、クレジットカードもパスワードも不要です。
手のひらだけで本人認証が可能になるのは、手のひらの静脈パターンが人によってまったく異なるからです。双子であっても静脈パターンは違っています。
イオングループでは、クレジットカードの情報と手のひらの静脈パターンを事前に登録しておくことで、手をかざすだけでクレジット決済ができる仕組みを実用化しようとしています。
手のひらだけでクレジット決済ができれば、クレジットカードを持ち歩くこともなくなり、クレジットカードの紛失や盗難、スキミングをされる心配がありません。安全なうえに便利な新技術ではないでしょうか。
静脈認証によるクレジット決済のメリットとデメリット
メリット
静脈認証の優れた点は、静脈が体内にあるので指紋認証や顔認証などの生体認証に比べ、変化しにくく真似されにくいことです。偽造やなりすましがしにくくなり、セキュリティ向上に期待できます。
また、使いたいクレジットカードと静脈パターンを事前に登録しておくことで、クレジットカードを持ち歩くことも、パスワードを使う必要もありません。不正利用のリスクが減りますので、安心してクレジット決済ができます。
さらに、静脈認証によるクレジット決済ではサインも不要になり、よりスピーディーな決済が可能になります。まさに、現金やクレジットカードで買物をする時の、手間やリスクを解決してくれる新しいシステムと言えるでしょう。
デメリット
一方、デメリットは、インターネットで買い物をする場合に現状では静脈認証によるクレジット決済が難しい点です。
また、クレジットカードを提示するだけで受けられていたポイント加算などのサービスも利用できなくなるかもしれません。
まとめ
静脈認証によるクレジット決済は安全性と利便性を両立したシステムといえます。
イオングループであるミニストップの一部店舗では、静脈認証によるクレジット決済の実証実験を2018年9月から開始すると発表しています。
静脈認証によるクレジット決済の実用化がすぐそこまできています。