夏のボーナス 30代の使い方
早い企業では6月、多くの企業で8月中には支払われる夏季ボーナス。同じ30代の読者の皆さんでも、独身か家族持ちか、住宅や自動車のローン有無によって、使い道が大きく異なるかもしれません。
今回は、仕事に慣れた30代のボーナスの使い道について、考えてみたいと思います。
2018年夏のボーナス 大手企業で過去最高の約96万円
日本経済団体連合会が2018年6月14日にまとめた一次集計では、大手企業の平均妥結額が、前年比6.71%増の96万7386円でした。これは1959年の調査開始以来、最高額だそうです。
30代の多くがこの額を受け取るとは考えにくいですが、それでも30~50万円ほどの臨時収入は大きな活力になりますね。
冒頭でも触れたように、30代は既婚・未婚の違いや、子供の有無、ローンの有無によってボーナスの使い道が大きく変わることが予測できます。
独身であれば自分の好きなように消費できますし、貯蓄や投資に対しても資金がある範囲で自由に運用を始めることができるでしょう。
対して既婚者や子供を持つ親であれば、多くが教育費への資金準備に充てるか、住宅ローンの返済に廻さなければいけない状況かもしれません。
30代はこんな使い方をしている
市場調査会社、株式会社マクロミルのインターネットリサーチによると、全ての年代の総括では、1位が73%で「貯蓄」、2位が28%で「旅行」、3位と4位はほぼ同じ22~21%で「外食」と「ローン返済」、5位が18%で「教育費」、でした。
(いずれも2018年4月24日調査)
別の調査会社、株式会社マーシュでも、総括的な順位はほぼ同じで、「貯蓄・旅行・ローン返済」の順でした。(2017年7月5~6日調査)
調査は、全国の20~59歳の男女を対象にしていますが、その中で30代だけにフォーカスすると、次のような結果になります。
1位の「貯蓄」では、男女共に全体よりポイントが高い
2位の「旅行」では、女性は全体よりも1.9ポイント高いが、男性は5.8ポイントほど低い
3位の「ローン返済」に関しては、男性は全体とほぼ同じで、女性は6.2ポイントほど低い
夏のボーナスの使い道に関するアンケート調査
つまり、30代は貯蓄に関しては男女とも突出して高く、女性は旅行好き、住宅などのローンの返済に充てる、という事のようですね。
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FPがオススメする、30代のボーナスの使い道
さてここで、筆者が30代読者の方へオススメする、ボーナスの使い道について解説します。
使途ランキング1位の貯蓄に関して、「銀行預金」は避けてください。銀行預金でお金を増やすことはできないどころか、長期的に考えるとインフレに対抗できないので、資産の価値としては下がる可能性が高くなります。
ボーナスの使い道として具体的には、NISAもしくはつみたてNISAの活用で、株式やETF、投資信託などの金融商品を購入し、自己資金で投資を始めてみることです。
証券会社で口座を開設し、長期的な計画で初めれば、投資は決して怖いものではありません。むしろ経済分野の知識を習得でき、今後仕事において責任が増える30代には、プラスになる事のほうが多いでしょう。
「増やす」以外では「使う」方法も身につける世代です。
モノの消費と同じように、人との係わり合いや時間にお金を消費するのは、大人だからできる使い方です。仕事とは距離を置いたコミュニティで、趣味を通じて人と出会ったり、普段は経験できないワンランク上のサービスを受ける機会を作ったりするのが良いでしょう。
一流ホテルや3つ星レストランで、ひとときを過ごすのもオススメです。
まとめ
お金の「管理」を学ぶ10代~20代に対して、お金を「増やす・使う方法」を学ぶ30代。
今までと同じ使い道では進歩しませんので、マネースキルを上げるきっかけにするのはいかがでしょうか。