「汚部屋を脱出するとお金が貯まる」は本当なのか?

「汚部屋を脱出するとお金が貯まる」は本当なのか?
マネーケア

「散らかっている部屋は運気が下がる」という言葉を目にしたり耳にしたりしたことはないでしょうか。ライフオーガナイザーとして片づけの仕事をする筆者も、以前は床が見えない汚部屋の住人でした。汚部屋を脱出した今、「汚部屋は運気が下がる・お金が貯まらないのは本当なのか?」筆者の場合を検証してみました。

価値観の明確化による変化

「汚部屋を脱出するとお金が貯まるのは本当なのか?」に対する答え。筆者の場合は「本当」でした。ここからは単に「片づいた」だけではなく、片づけによってお金が貯まるようになった要因について詳しく紐解いていきます。

かつて汚部屋住人だった筆者が出会った「思考の整理から始める片づけ」では、自分の価値観を明確にすることを大切にしていました。価値観の明確化による生活の変化が、その後の金銭感覚に大きな影響があったと考えられます。

価値観の見直しで大切なものが明確に

価値観を見直して自分にとって大切なものが分かると判断基準が明確になり、「お得だから」や「お付き合いで」と、なんとなく出費を重ねることがなくなりました。

さらに、片づけの際に多くのものを手放した心の痛みも関係しています。お金を払って購入したものや、まだ使えるものを手放したとき「これから家に入れるものは、無駄にすることなく大切に使おう」と思い、よく考えて購入するようになりました。

必要なモノしか購入せず無駄遣いが減少

セールのメールやDMなどを見ても「安くなっているから買う」ということがなくなりました。本当に必要なものがあるときにはじめて、インターネットで検索したり店舗に見に行ったりするように。「お得」という言葉に惑わされることなく買い物をするので、いわゆる無駄遣いは減りました。

納得して手に入れたものは長く大切に使う

たとえばコーヒーのデキャンタが割れてしまって、新しいものを購入するとき。自分の条件に合うものが見つかるまで探します。見た目や材質など、自分が納得して家に迎え入れたものは気に入って長く大切に使うため、結果として節約にもつながっているかもしれません。

片づいたことによる業務効率化

片づいたことで仕事の効率がよくなったことも、お金が貯まる理由のひとつになっています。特に筆者は10年近く在宅ワーク中心の個人事業主として仕事をしているので、業務の効率化は収入に直結。

あくまでも筆者のケースですが、片づけで効果があったと感じたことを3つ挙げてみましょう。

目に入るモノの減少で集中力アップ

散らかった部屋で仕事をしていると、多くのモノが視界に入ってきます。筆者自身、以前は視界に入る多くのモノ=情報が多過ぎて、常に脳が疲弊しているような感覚で仕事をしていました。

今はモノが出ていたとしても、片づけていなくて出しっぱなしなのではなく、必要なモノが整理整頓されて「あえて出している」状態です。さらに、出しておくモノの色や形、材質を統一して雑多な印象にならないようにしています。それにより集中力がアップして、仕事の効率化につながっているのです。

片づけに割く時間の減少で稼働時間アップ

部屋が散らかっていた頃は、仕事に取り掛かる前にスペースを作るための片づけから始めることもありました。その分、仕事の時間が削られ、同じ仕事をするにも日数がかかってしまうことも。

片づいていないと探し物も多くなり、さらに稼働時間の減少につながります。問い合わせの回答にも時間がかかり、実質の稼働時間を考えるとかなり非効率でした。

仕事の仕組み化で作業効率アップ

片づけを学ぶうちに、暮らしの中のさまざまなことを仕組み化することができるようになりました。在宅ワークにも仕組み化の技術を応用したことで、仕事の効率化に成功。

たとえば、スケジュールの立て方や、メールチェックや返信のタイミング、資料や請求書の送付の効率化など。それまで行き当たりばったりでしていたことを、片づけの方法を応用することで仕事の効率化につながって、結果として収入アップにもつながったのです。

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井手本 亜希

元・汚部屋住人で片づけのプロ。整理収納アドバイザー1級。 幾度となくリバウンドを繰り返したのち、思考と空間整理の資格「ライフオーガナイザー®」を取得。 モノ...

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