今すぐ実践に移せる講義!gaccoの「知っておくべき投資の知識」を受けて
近年、動画投稿サイトでお金の知識を解説する動画が人気を集めています。しかし動画を見ても実践に移せていない人はいませんか?そんな方におすすめなのが実践に移せる無料オンライン講座の「gacco(ガッコ)」。その中でも株式会社インヴァランスが開講している「『新時代のマネーリテラシー』知っておくべき投資の知識」の概要や感想などを紹介しています。
動画学習サービスgaccoとは?
株式会社ドコモgaccoが提供する動画配信サービスです。会員数は95万人以上で、テレビや新聞など数多くのメディアで話題になっています。講義動画を視聴するコースと、対面授業も含むコースの2種類を展開。金融を始め、マーケティング、プログラミング、歴史、心理学など幅広いジャンルを学べるのが魅力です。
解説者は大学教授や専門家が担当しているため、本格的な内容が分かりやすく説明されています。スマートフォン・タブレットで視聴でき、10分程度の動画に区切って配信されているので、隙間時間に受講できる点も高く評価されています。
gacco講座「新時代のマネーリテラシー」の概要
今回受講したのは「『新時代のマネーリテラシー』知っておくべき投資の知識」です。インヴァランスでは次のような講座も開講されています。
- 新時代のマネーリテラシー〜森井先生と『税』を学ぼう〜
- 「新時代のマネーリテラシー」知っておくべきお金の知識
どちらも金融にまつわる内容なので、興味がある方は合わせて受講するのもおすすめです。さて、本講座では金融教育の必要性、投資の基礎知識、投資商品の特徴などが学べます。それぞれの章は5~10分程度で、50分もあれば全編受講可能です。開始前後のアンケート、最終テストも含めると全体で1時間を見ておくといいでしょう。
実際の講座内容と所要時間は以下の通りです。
第1章 基本的な投資の知識(7分6秒)
第2章 投資商品の特徴
#1 預金・保険(9分)
#2 株式投資・投資信託(9分3秒)
#3 NISAとiDeCo(7分33秒)
#4 不動産投資(4分27秒)
#5 仮想通貨(2分42秒)
第3章 投資ごとのリスクとリターンの関係(5分18秒)
第4章 リスクとリターンから考える投資戦略
#1 コア・サテライト戦略(5分14秒)
学ぶだけで終わらない!実践に移せると感じた部分
受講者のマネーリテラシーの程度により、講座を受けたときの感想は変わってきます。筆者は、両祖父が経営者だったこともあり、金融意識の高い家庭で育ちました。両親は将来子どもに渡すお金を投資信託で長年継続。「金利の低い銀行に預けてはお金が貯められない」「投資信託は一般的な投資方法」と教えられていたため、投資に対するハードルはほとんどありませんでした。
筆者自身もつみたてNISAとジュニアNISAを始めています。投資を始めるにあたり、書籍やネットで調べ、勉強をしてきました。おそらく平均以上にマネーリテラシーがある筆者でも、今回の講座を受けて「ためになる!」と思った部分は多くありました。その一部をご紹介します。
72の法則
72の法則とは投資の際に元本を2倍にするために必要な期間を求める算式です。72の法則で金利とは複利を意味します。
72÷金利(%)=投資期間
金利3%の商品を上記の計算式に当てはめると、元本が2倍になるまでに約24年かかります。私はつみたてNISAで「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」に毎月約3万円積み立てています。直近の年利が約14%の同商品では、約5年あれば2倍にできるのだと気付きました。正直なところ、筆者は両親に押されるまま投資を始めた部分があり、どのくらいの期間で元本が何倍に増えるかと見通しを持っていませんでした。今回72の法則を学んだことで、改めて金利を見直し、自分の投資を見つめ直すきっかけになったのです。計算式を利用すれば、投資期間から必要な金利も逆算できるので、商品選びにも役立つと思いました。
投資における「リスク」の考え方
投資におけるリスクとは「損をすること」と思っていませんか?筆者も同様に「リスク=元本割れ」と思っていました。しかし、投資の世界でリスクとは「リターン(収益)の振れ幅」を意味します。基準価格の振れ幅の大小で、リスクとリターンは表裏一体です。
リスクには「価格変動リスク」、「金利変動リスク」、「カントリーリスク」などさまざまな種類が存在しています。そこで特に印象に残ったのは第1章の最後「自分のリスクの許容度を知る」というフレーズです。ただリスクを恐れるのではなく、年齢や資産、扶養家族の有無などを踏まえ、リスクの許容度を決めればいいのだと分かりました。
実際に投資している人の割合、状況
2022年8月時点での受講で、動画内では2022年6月のデータが引用されていました。日々変化する金融の世界で、最新のデータをもとに勉強できるのは魅力です。
第2章#3「NISAとiDeCo」では、2022年の加入状況や掛け金の平均金額も紹介されています。一般NISAは50~70代、一方つみたてNISAは20~40代での開設が増加中です。同じ非課税投資であるiDeCoの加入状況は、2019年に約121万人でしたが、2022年には242万人になっています。制度の概要にとどまらず、実際の年齢や加入人数といった現状を知ることで、投資をより身近に感じられました。
投資商品を選ぶときのポイント
締めくくりとなる第4章では、金融商品の運用方法を解説しています。守りと攻めを分散させる投資の考え方「コア・サテライト戦略」を元に、コア資産を7~9割、サテライト資産1~3割と具体的な数値も紹介されています。守りの運用であるコアは、預金、投資信託、金投資など。サテライト資産には株式投資や仮想通貨などが紹介されています。仮想通貨はニュースでよく名前を聞く機会がありましたが、実際どんな投資なのかくわしく知るのは初めてでした。
さまざまな金融商品を運用していく上で、「資産運用の目的」「期間」「リスクの許容度」「資産配分」「利益確定のルール」を決めるのが大切なのだそうです。筆者は既に投資を始めていますが、どの金融商品に投資しよう、どの銘柄を選ぼうと悩む前にこのようなルールを決めて資産配分を決めることが、資産を減らさずに堅実にお金を増やすポイントになってくるだろと、改めて考えるきっかけになりました。