女性、独身の不動産購入 本当の価値は購入後の活用方法にあり
バリバリと男性並みに働く女性が珍しくない昨今、ライフプランの多様化により個人が自由に生き方を選択できる時代になりました。その結果結婚をしないという選択をする女性も増えてきています。そんな女性が心配なのは老後。老後を考えて、不動産購入が注目されています。
独身女性が不動産を買うわけ
国立社会保障・人口問題研究所の日本の世帯数の将来推計を見ると、2015年には女性の14.1%、7人に1人は独身だという結果が出ています。この傾向は、今後も続くとみられ、2035年には19.2%、約5人に1人が独身だと予想されています。
また、3組に1組は離婚すると言われているように、離婚により独身になる人も増えています。そんな独身の人が将来を見据えたとき、不安に感じるのが「老後の生活」だと言うのです。
2017年カーディフ保険会社が発表した「住宅購入した未婚男女の意識調査」をみてみると、独身女性の約37%が老後の安心のためと答えています。他にも、家賃を一生払い続けるのがもったいないとの回答や、自分の家を持ちたかったからなどの回答もありました。
女性の不動産購入は2500万~3500万円が相場
独身女性に人気なのが、1DK、1LDKくらいのコンパクトマンションです。仕事から帰って寝るだけのスペースではなく、寝室とリビングなどを分けることで生活を楽しむ空間ができるためです。料理をしたり、お友達を呼んだりプライベートの時間も充実したい女性に人気のようです。
東京ガスの運営するサイト「ウチコト」を見ても、不動産購入後変わったこととして、掃除や料理をする頻度や友人を呼ぶ頻度があがったとのアンケート結果があります。
また、購入する不動産の価格としては、年収400万円以下の場合は2500万円くらい、年収400万円以上の場合3500万円くらいの物件が多いようです。年収の高い女性は、住まいにセキュリティや質を求めている場合が多いようです。
購入後の活用方法で、さらに価値を高める
不動産を購入したことにより、老後の住まいの不安が解消されます。老後も家賃を払い続けることを不安に思っている人は意外と多いものです。
同じ金額を払い続けても、家賃を払っているだけなら不動産は自分のものにはなりませんが、住宅ローンを払い続けていればいずれは自分のものになるからです。一生涯自由にくつろげる場所ができたことで、心も生活にもゆとりが出ることでしょう。
また、女性の場合ライフプランに変更があり、購入した不動産に住まなくなることも予想されます。売却するのはまだもったいない、そんなときは賃貸に出して家賃収入を得ることもできます。さらに、不動産の価値が上がっていたら売却することでも利益を得ることができます。
そのためには普段から不動産の資産価値を上げることを意識しておくといいでしょう。
年齢に応じた、女性にオススメの購入計画
女性の場合、独身でマンションを買っている人は30代後半から40代前半が多いようです。若い時であれば頭金が少なくてもローンの年数を長くすることで住宅の購入が可能ですが、65歳を退職と考えたときには、とくに40代の場合あまり長いローンを組むことが得策だとは言えません。
そのため、20代~30代前半は貯蓄をして、不動産購入をする時はしっかりとためてきた貯金を物件価格の3~4割程度頭金に使って購入することで、ローンの期間を25~30年程度にしておいた方がいいでしょう。
また、現役中に完済を目指すのであれば、繰り上げ返済も無理のない範囲で行った方がいいでしょう。
さらに、30代、40代はライフプランの変化も多い世代です。
一生独身で過ごすつもりでいても結婚することになったり、急な親の介護などで実家に戻ることになったりと想定外のことが起こることもあります。そんな時にも慌てないために、物件は人に貸してもしっかりと家賃がとれるのか、売却しやすいか、物件の価値は下がらないのかなどを考えて決めるといいでしょう。
まとめ
理想の生活をするためや自分の空間を大事にする人が増えているため、不動産を購入する女性も増えてきています。終の住処として購入した不動産でも、女性はライフプランの変化が多くあり、住む場所や住む形態に変化が起こることもあります。そうなったときにもしっかりと家賃収入を得られるように、変化に対応できる不動産に価値を上げておくことを心がけるといいですね。