片づけが苦手な人が、汚部屋脱出後にお金をかけるべきポイント

片づけが苦手な人が、汚部屋脱出後にお金をかけるべきポイント
マネーケア

片づけのプロ・ライフオーガナイザーの筆者ですが、かつては足の踏み場のない「汚部屋」で生活をしていました。片づけの方法を学び、汚部屋を脱出してプロになった現在でも、片づいた状態を維持することが難しいと感じます。ある程度お金をかけて維持する方法もありますが、どのようなところにお金をかけるとよいのでしょうか。

割高でも管理しやすいものを購入

片づいた状態が維持できなくなる原因のひとつに、モノの管理の仕組みが崩れることがあります。モノの収納場所を決めたにもかかわらず、その場所に入りきらない量や大きさのモノを購入したときに仕組みが崩れがちです。

そして入らないからと、とりあえず別の場所に置き始めると危険信号。決めたはずの、モノを収納する場所のルールが崩れたり、別の場所に置いたことを忘れて二重買いをしてしまったり、ということが起こります。

一般的に数が多く入っている商品や大容量の商品は割安ですが、管理のしやすさから考えるとお得とは言えないのかもしれません。管理できる範囲の数や量を買うと割高になりますが、その差額は片づいた状態を維持する必要経費と考えてはいかがでしょうか。以下のような、ポイントを押さえた購入を心がけましょう。

管理できる量

例えば、大容量の醤油を購入して、醤油差しなどの容器に詰め替えている場合。使用中の醤油と詰替え切れなかった醤油を、2か所で管理する必要があります。別々の収納場所を用意することや毎回詰め替える手間を考えて、管理が難しいようなら詰替え不要で管理できる量の商品を購入する方が賢明でしょう。

管理しやすいパッケージ

小分けや個包装など、使いかけでも食品の管理がしやすい商品があります。筆者がよく利用する食品は、1回分ずつ小分けされたカット春雨。1回使いきりなので、気が付いたら「中途半端に残った春雨がいくつある」ということなく管理がラクにできます。

収納場所に収まる大きさ

例えば、いつも1200㎖の詰替え用シャンプーを購入していたのに、安売りだからと3000㎖の大きなシャンプーを購入して収納場所に入らなかった場合。収まらなくて別の場所に仮置きするようなことがあれば、途端にモノを管理する仕組みが崩れます。定番で購入する商品の大きさを変えるときは、収納場所に入るかどうか確認しておきましょう。

トランクルームの有効活用

モノの管理を円滑にするために、トランクルームを活用するという方法もあります。ただし、「モノを手放したくないから」という理由だけで、トランクルームに移動させることはおすすめしません。結局モノは預けっぱなしになり、その場しのぎにしかならないからです。トランクルームを利用する際は、死蔵品にしないよう上手く活用しましょう。

トランクルームを活用する理由

使用頻度が低い大きなモノをトランクルームに移動させることで、自宅の収納スペースに余裕が生まれます。収納スペースにゆとりがあると、取り出しやすく収めやすい、使い勝手のよい収納システムを作ることができます。

トランクルームを利用する際の注意点

トランクルームに預けっぱなしにして、「持っていることすら忘れていた」といったことが起こらないようにしなければなりません。そのためには「使用頻度は低いけれど必ず使う」という条件に当てはまるかどうかが重要。

また、何を預けているのか忘れないためにも、アプリなどで預けたアイテムが確認できる業者を利用するのがおすすめです。

トランクルームは取り出す際の手数料や送料がかかることもあります。費用を考えて取り出さなくなるのは本末転倒。そうなると自宅に保管しておくほうがベターなので、保管料以外の費用も必ず確認しょう。自社スタッフが配送をしている業者や配送料無料で利用できるプランもあるので、ライフスタイルに合わせて業者を検討してみてください。

保管状況も業者によってさまざまです。保管状況が悪いと預けていた荷物が劣化する可能性もあるので、湿度や温度の管理が適切にされているかどうか事前に確認しておく必要があります。

おすすめのトランクルーム活用法

トランクルームは、扇風機などの季節家電や雛人形などの保管におすすめです。出すときと収めるとき、1年に2回しか出し入れがなく残りの期間は収納場所に保管しているのであれば、トランクルームに預けていても支障がないでしょう。

ただし、雛人形など保管状況が悪いと劣化することがあるものの場合は 、適切に保管されるかどうか確認が必要です。優良な管理体制のトランクルームは国土交通省から「優良トランクルーム」の認定を受けているので、参考にしてください。

そのほかゴルフバッグやスーツケースのような大きな荷物も、使用頻度が低いようならトランクルームに預けるのがおすすめです。業者によってはゴルフバッグを直接ゴルフ場に配送するサービスがあるので、便利に使えるでしょう。

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井手本 亜希

元・汚部屋住人で片づけのプロ。整理収納アドバイザー1級。 幾度となくリバウンドを繰り返したのち、思考と空間整理の資格「ライフオーガナイザー®」を取得。 モノ...

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