【暮らしのお金の実態調査】約7割は資金計画に無頓着という結果に…老後は大丈夫?
「moneliy(マネリー)」では2020年9月に暮らしにかかわるお金についてのアンケート調査を実施しました。
今回は、「お金についてのライフプランを立てていない」という回答について背景を考えていきます。お金のプランは本当に立てなくて大丈夫なのでしょうか?
このアンケート調査は株式会社インヴァランスが2020年9月16日から9月30日にかけて、プラットフォームサービス『モニプラ』にて、20代から60代のmoneliyファンユーザー3479名を対象に実施したものです。
回答者の内訳は男性1269名、女性2220名。回答者の年代は40代が最も多く、次いで30代、50代、20代、60代以上の順でした。
お金についてライフプランを考えていない人69%!将来は大丈夫?
アンケート調査の結果、お金についてのライフプランを立てていないと回答した人は、立てている人の2倍以上でした。
お金についてのライフプランは立てている?
図:筆者作成
お金についてのライフプランを立てている?年代別傾向
図:筆者作成
お金についてのライフプランを立てている?年収別傾向
図:筆者作成
3,479名の対象者に「お金についてのライフプランをたてているかどうか」質問したところ、うち2,401名が立てていないと回答し、その割合は全回答者の69%。
全対象者の回答を年代別に分析してみると、50代の層が最もお金のライフプランをたてていないと回答した割合が高く73%もの割合を占めました。
50代はまさに管理職世代の中心で忙しい、余裕がないなどの要因が一因として考えられますが、老後の生活を見据えてお金のプランを考えておくべき大切な時期でもあります。一般的に収入が多い年代だからこそ、マネープランは重要です。
世帯年収別に回答を見てみると、世帯年収が低いほどお金のライフプランを立てていないと回答した割合が高く、年収100万円未満の層では87%でした。お金のプランを立てていない人の割合はどの層でも高いのが特徴的です。
20代お金についてのライフプランを立てていない人の年収傾向
30代お金についてのライフプランを立てていない人の年収傾向
40代お金についてのライフプランを立てていない人の年収傾向
50代お金についてのライフプランを立てていない人の年収傾向
60代以上お金についてのライフプランを立てていない人の年収傾向
図:筆者作成
年代別に年収とお金のライフプランをグラフにすると、どの年代でも世帯年収900万円~1,000万円の層で凹みがありました。
世帯年収900万円~1,000万円の層のライフスタイルとして、共働きのケースと世帯主ひとりで稼いでいるケースが考えられます。共働きの場合は夫婦それぞれが平均年収以上の収入を得るために忙しく働いていて、プランを立てる時間が不足している可能性があるでしょう。
世帯主ひとりが働いているケースでは、年収900万円以上は所得税率がアップする目安年収でもあるので、忙しいわりに手取り年収は満足な金額ではなく、時間や生活の余裕がなくマネープランを立てにくい、といったことが考えられます。