マネー初心者でも分かる!投信積立の特徴・注意点

投資信託

先日、相談で「投資を始めたいのだけれど、まとまったお金が無いから出来ない」という声を聞きました。これまでにも、同様の声は何度か聞いた事があります。
今回は、まとまったお金がなくても、はじめられる投資、「投信積立」について解説します。

コツコツ積立投資が堅実にお金を増やせる

年齢の若い方や、家族の援助なく子育てをする今の30代・40代は、まとまったお金で資産形成を始めるのは、今の時代、難しい事だと思います。
しかし「毎月コツコツ積立」であれば、誰にでも始める事ができるではずです。投信積立(とうしんつみたて)は、投資信託を毎月一定額、買い増しする方法です。

投資信託は、簡単に説明すると「運用のプロに、お任せする投資法」です。
購入する株の銘柄や、債券の詳細は投資家である皆さんが決めるのではなく、あらかじめ決められた「こんな目標で、運用をめざします」というテーマに沿った中身で、プロが選別し、運用する商品です。当然、運用成果は毎日変動します。

その投資信託を、まとまった額購入するのではなく、「毎月コツコツ」積み増して行くので、購入する月ごとに、その月に購入できる「量」が変動します。

毎月一定額購入することで値動きと上手く付き合える

例えば毎月の積立額を、1万円と決めた場合、「基準価額」といわれるファンド(投資信託商品)の「お値段」が、1万口あたり
8月:9,500円
9月:10,200円
10月:9,900円
11月:11,000円
12月:10,300円
だったとします。

毎月の積立額は1万円と固定なので、購入できた「量」は
8月:1.052万口
9月:0.980万口
10月:1.010万口
11月:0.909万口
12月:0.970万口
というふうに、毎月変動します。
値段が下がった時はたくさん購入でき、値段が上がった時は購入できる量が減ります。
この様に一定の金額を購入し続ける方法を、「ドルコスト平均法」といい、いつ上がったり下がったりするか分からない投資の世界で、コンスタントに購入し続ける事で、取得価額(仕入れの値段)を平準化する事ができ、結果的にリスクを抑える効果を持てます。

投資信託は「投資」であり、元本保証はない

投資が初めての方に、必ず聞かれる事があります。
「預けたお金が、減っちゃうかもしれないんですよね?」
はい、そうですと答えるのですが、投資の大原則で「元本保証(がんぽんほしょう)」はありません。そのかわり増える可能性も十二分にあります。

ただ、投資信託の最も特徴といえる「分散」により、1つの銘柄を購入するのに比べ、リスクが分散されていることを覚えておきましょう。
そして、一時期の価格で一気に購入するのではなく、「積立」により、毎月コツコツ買い増してゆく方法により、値動きに左右されるリスクが軽減されていることも、初心者におススメの投資法である、大事なポイントです。

iDeCoやNISAを活用して、税金を減らす

積立投信を始めるには、単に口座開設をして購入するのではなく、メリットを付けて始める方法があります。それは、利益が出た時の支払う税金を少なくする、ということです。
日本では運用益に対して20.315%の税金がかかります。例えば、10万円利益が出た際、約2万円は税金として支払わないといけないのです。

よって、運用益が非課税になっている制度「NISA」や「iDeCo(個人型確定拠出年金)」、さらに2018年1月から開始される「つみたてNISA」を活用するとよりお得に投信積立ができます。

まとめ

少額からはじめられる「積立投信」は、投資の初心者におススメの商品と手法です。
変動に一喜一憂せず、時間を重ねた後の運用成果を、じっくり期待しましょう。

佐々木 愛子

ファイナンシャルプランナー(AFP)、証券外務員Ⅰ種 国内外の保険会社で8年以上営業、証券IFAを経験後、リーマンショック後の超低金利時代、リテール営業を中...

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