マネー初心者でもわかる!外国投信ってなに?
日本国内では超低金利ですが、海外に目を向けると、金利が高い国もあり、投資を海外の商品にまで広げると高い運用成果が得られることもあります。
今回は外国投信の特徴を中心に解説していきます。
外国に投資する投資信託
外国投信(外国投資信託)は、外国の法律に基づいて設定・運用され、日本で購入できるものをいいます。「米ドルやユーロ、英ポンドなどの外貨建てで購入するもの」と「日本円で購入するもの」の2つのタイプがありますが、外貨建てはほとんどが米ドル建てになっています。
外国投信の魅力は、海外には成長性が見込める国や高金利であるものが多く、国内債券型や国内株式型にくらべてハイリターンであることです。外国投信は大きく分類すると、株式を中心とするものと債券を中心にするものに分かれますが、不動産を含めるものもあります。一般的に株式は値動きが大きく、債券の方が安定した運用が期待できます。
さらに、外国投信は株式・債券ともに先進国型と新興国型に分類することができます。
債券の先進国型では、ソブリン債(政府や政府機関が発行する債券)や高格付の社債で運用し、比較的ローリスクです。新興国型では新興国の外債建てソブリン債に投資する「エマージング型」と呼ばれるものがあります。
そのほかに、ハイ・イールド債という利回りが高く信用格付が低い債券で運用する商品もあります。外国の金融商品を個人で情報収集するのは大変ですが、外国投信は専門家が選んで運用してくれるので、比較的簡単に投資できるといった特徴があります。
外国投信の注意点(1) 為替リスク
外国への投資の場合、為替相場の変動による影響を受けることを注意する必要があります。これを「為替リスク」といいます。
たとえば、為替相場が1ドル=100円のときに10万円分の日本円で購入したものを、1
ドル=80円のときに換金したとします。このとき円に換算すると8万円になり、2万円も目減りしたことになります。
このように為替相場によって「為替差損」が発生することもありますし、逆に「為替差益」が得られることもあります。だだし、外国投信の中には「為替ヘッジあり」が選択できるものがあり、予め為替レートを約束しておくことで、為替の変動リスクを回避できるものがあります。コストはかかりますが、資産の目減りを防ぐことができます。
外国投信の注意点(2) カントリーリスク
先進国では比較的情報が取得しやすいのですが、新興国では先進国ほどは詳しい情報が入手できません。海外では治安のよい日本と違い、突然戦争やテロ、予期しない政治や経済の問題が発生することがあります。そうした場合、株価や貨幣価値が下がって、損失を被ってしまうかもしれません。そういったリスクを「カントリーリスク」といいます。
手軽にはじめられる国際分散投資
投資をする際によくいわれるのが「分散投資」です。これを株式や債券といった商品の分散だけではなく、国の分散、通貨の分散にまで広げる考え方が「国際分散投資」です。
日本だけではなく複数の国々に投資しておけば、日本の経済が悪化して投資で損失が出ても、他の国の投資で収益が得られることもあります。商品の分散を海外まで広げることによって、リスクが回避できます。
まとめ
外国投信は日本にいながらにして、少額から海外の商品に投資できます。外国投資だからこそ得られるメリットとそれに伴うリスクがあります。国内にくらべると海外のことは分かりにくいので、より詳しい情報を得て投資判断をする必要があります。投資する際には、外国投信の特質を理解した上で利用していくことが大切です。