国債について学ぼう!「長期国債」ってなに?
今年度の国債の発行は〇億円などと報じられていると、身近に感じることができないかもしれません。しかし、国債は以前にくらべて簡単に購入できるようになりました。
今回は、国債の中でも長期国債の特徴について解説していきます。
長期国債の定義と種類
国が発行する国債を期間で分類したときに、元本を償還(額面金額を払い戻すこと)するまでの期間が10年のものを「長期国債」といいます。
「長期国債」という場合は「10年利付国債」を指すことが多いのですが、日本においては
(1)10年利付国債、(2)10年物価連動国債、(3)個人向け国債(変動10年)の3つが発行されています。(1)の10年利付国債は「新窓販国債」という商品名で販売されています。個人が購入しやすいのは、(1)の10年利付国債と(3)の個人向け国債(変動10年)です。
長期国債の特徴
長期国債には以下のような特徴があります。
(1) 購入できるところが多い
証券会社、銀行、ゆうちょ銀行、ネット証券、ネット銀行などで購入できます。
(2) 少額からの投資が可能
10年利付国債は5万円単位、個人向け国債は1万円単位。
(3) 元本割れしない
満期時には発行価格と同額の額面が償還されます。
(4) 半年に1回利子が払われる
(5) 個人向け国債の10年物は、変動金利で途中解約ができる
10年利付国債のリスクと注意点
利付国債の場合、満期である償還日まで保有しないで換金するには、市場で売却することになります。その場合、購入価格よりも下がっていると、売却損が発生する可能性があります。
個人向け国債(変動10年)のリスクと注意点
利付国債が一般的ですが、個人向け国債10年物は半年毎に適用利率が変わる「変動金利」を採用しています。0.05%の最低金利が保証されています。インフレ(モノの値段が継続的に上がり、お金の価値が下がること)に対して備えたいけれど、株式投資や投資信託などのようなリスクが大きい投資は控えたいといった場合には最適です。
また、この商品は中途解約が認められているのが大きな特徴です。発行から1年が経過すれば、いつでも換金できます。その際、過去1年分(2回分)の利息を返します。利付国債のように売却するわけではないので、価格変動リクスはありません。
しかし、変動金利であるため、将来金利が下落した場合は利回りが低下するリスクがあります。2017年11月現在の利率は最低の0.05%なので、これ以上は下がることがないため、その点は安心して購入することができます。
まとめ
国債は基本的にどこで買っても価格は同じで、購入時に手数料はかかりません。中にはキャンペーンをおこなっている金融機関もあるので、チェックしてみましょう。定期預金などとくらべて高い金利が期待できるので、選択肢の一つに加えることをおすすめします。