初めての普通社債投資! 普通社債の始め方

公社債

普通社債とは民間企業が発行する債券で、原則、年2回の利息があり、満期時は額面金額が償還される仕組みです。一般に社債というと普通社債を指します。
今回は普通社債投資の始め方について解説します。

普通社債投資を始めるためには、まずは証券口座を作ろう

普通社債を始めるためには、証券口座を開設する必要があります。銀行でも証券口座の開設は可能で、一部の銀行では普通社債への投資も可能ですが、取扱銘柄数を考えると証券会社を優先して口座開設をしておくのが良いでしょう。

証券会社の中でも大手証券会社かネット証券かの選択ですが、最近はネット証券の普通社債の取扱銘柄数も増えてきました。しかしまだ現状取扱数の規模としては、大手証券が優っていると言えるでしょう。ですので、大手証券会社のほうが安心ではないでしょうか。

普通社債の買い方、売り方

普通社債は、新規に発行される「新発債」と、既に発行されて市場に出回っている「既発債」の2種類に分類できます。

新発債、既発債とも買う時は証券会社を通して、銘柄名、希望購入金額を申し入れて手続きを行います。購入単位が銘柄ごとに額面10万円や50万円、100万円と決まっているので、購入単位が10万円の場合は、最低購入金額は10万円となります。

新発債は、新規に発行されることが決まると事前に証券会社等のホームページや店頭で、満期までの期間や利率、最低購入価格等の発行条件が公表されます。購入検討には、それらの情報を参考にしてください。

既発債は既に市場に出回っている債券であり、こちらの情報も償還日、満期までの残存期間、購入単価、実質利回り等の情報が証券会社のホームページや店頭で公表されています。

新発債は、購入時、同じ債権であれば証券会社が違っても、誰もが同じ条件で買付けをすることになる点が既発債との大きな違いです。一方、既発債の購入単価、実質利回りは証券会社により異なります。理由は、普通社債は通常、証券取引所を通さずに証券会社と投資家が個別に相対の取引を行うため、取引ごとに取引価格が異なるからです。

取引ごとに価格が異なるとはいえ証券会社が目安としている参考価格が日々公表されていて、日本証券業協会のホームページで確認することができます。
しかし、証券会社はこの参考価格で必ず売買を行わないといけないというものではなく、参考価格はあくまでも参考として、日々の債券価格の決定に使われています。

満期前に売る時も証券会社を通して銘柄名、希望売却金額を申し入れて手続きを行います。
新発債、既発債とも途中で売却する場合は金利の変動等によって購入価格を下回る場合もありますので注意が必要です。

普通社債の取扱内容は証券会社ごとに異なる

株式は上場している場合、どこの証券会社でも、手数料以外は、同じ銘柄を同じ条件で販売しています。
しかし普通社債は、株式とは違い、証券会社ごとに販売している銘柄が異なります。
普通社債の取扱状況は、多くの証券会社で、ホームページの取扱商品欄から「債券」という項目をクリックすると、今、どのような普通社債を取り扱っているのか一覧で公開されていますのでチェックできます。

また証券会社によってはホームページに公開されていない取扱銘柄もある場合があります。詳しい普通社債の取扱状況は、証券会社への直接の電話や、窓口に問い合わせて確認することもできます。

まとめ

普通社債は証券会社により取り扱い状況が異なりますので、どこの証券会社でも同じと考えて証券口座を開設しても、商品自体の取り扱いがなかったということも起こりえます。
事前のホームページ等での取り扱い状況の確認は必ずしておきましょう。

小林 裕子

ひろファイナンシャルプランニング代表 CFP ・1級FP技能士 2008年FP相談業務開始。 2014年事務所運営スタイルを金融機関等からの紹介手数料を一切...

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