株式投資で初心者がやりがちなNG行動とは?
ここまでのおさらい!失敗を防ぐためにはどうしたらいい?
福沢「株式投資をするなら、値下がりや損を出すことは避けて通れないんだ。『株で1憶円稼いだ』と言っている人も、実は『9,000万円損している』という世界なんだよ。」
夏目「失敗を減らすためには、先輩がさっき言ってた『自分でルールやスタンスを決めておくこと』が大切なんですね。」
福沢「そうだね。損切りや塩漬けについての自分ルールに加えて、投資するタイミングの判断基準もルールを決めておくことが大切だよ。」
1・自分はどんな企業の株を買いたい?
福沢「銘柄選びで『しまった!』をなくすために、銘柄選びでも自分ルールを決めておくといいよ。」
夏目「具体的に、どんなルールがあるんでしょう?」
福沢「大きく2つに分けられるから順に説明するね。」
夏目「お願いします!」
福沢「これから大きく成長するような企業を応援したい!という場合は、『グロース株投資』だね。最初は小さな会社でも、成長を遂げて株価が大きく値上がりする可能性があるよ。もちろん、思ったより成長しないケースもあるから注意してね。」
福沢「すでに成長した企業の中で割安なものを探したい場合は、『バリュー株投資』。成長性ではなく、財務の健全性や株価の割安を判断して投資していく手法だよ。大きく値上がりすることは少ないけど、暴落する可能性も低いのが特徴かな。とはいっても日経平均が下がれば、安定した大企業の株も下落するよ。」
夏目「ハイリスクハイリターンか、ローリスクローリターンか、ということですか?」
福沢「そうだね。他にもいろんな自分ルールを決めておくことが失敗を防ぐためのポイントだよ。」
2・どんな投資家になりたい?
福沢「あとは、どんな投資家になりたいのか、自分の目標とするイメージ像がきちんとあると投資の失敗が減らせるよ。」
夏目「どういう事でしょうか?」
福沢「SNSやブログで他の人が『これが良い』と言ったのを買うだけでは、いつまでも自分の投資力はつかないよね。私は夏目ちゃんに『銘柄の背景も読める人』になってほしい。だから『どんなアプローチで株の銘柄を選ぶ人になりたいか』も考えておいて欲しいんだ。投資家になりたいかによって、2つのタイプにわかれるよ。」
夏目「教えてください!」
福沢「物価上昇率や経済成長率など、政治経済の状況や指標を分析して投資に活かしたいなら『ファンダメンタル分析家』。PERやROEなど業績に関わる数字を活用して投資をする人だね。
一方、数字は苦手で、株価のチャートを見て「この株は今後こう動くのでは?」と予想しながら投資をしたいなら『テクニカル分析家』。株価チャートや移動平均線などを見て、「この株は上がりそうだ」と判断して投資していく人のことだよ。チャートや移動平均線の見方は、あらためて説明するね。」
夏目「私は数字が苦手なんですけど、きちんと企業の数字が読めるようになりたいので、ファンダメンタル分析家になりたいです。」
福沢「いいね!ファンダメンタル分析は長期投資に、テクニカル分析は短期投資に向いているんだよ。」
3・上昇相場では利益を確定して現金比率を高める、相場が下がったら銘柄を仕込む
福沢「株式投資での基本的な動きは、『株価が上がったら売って利益を確定し、現金を多めに準備する』『相場が下がってきたら調べておいた銘柄を仕込む』というパターンだよ。」
夏目「なるほど!『上がっても下がってもそのまま』ってパターンはないんですか?」
福沢「それもあるよ。『この企業は成長して、今後株価は〇〇円くらいまで上がるはず』というように自分で売買ルールを決めている場合はそうなるね!」
夏目「やはり事前に自分ルールを決めておくことが大切なんですね!」
株式投資に正解はないけれど、失敗談を知っていればリスクを減らせる
夏目「今回は、『株式投資をする時は、情報を鵜呑みにしない』『一気に買って一気に売るのは危険』『投資の自分ルールを決める』ということを覚えました!」
福沢「自分はどうして株式投資を始めたいのか、どのような投資家になって、どんな企業の株を買いたいのか、しっかり考えてから投資をしないとケガのもとになるから、気をつけようね!」
執筆者:ファイナンシャルプランナー 成瀬 なぎさ