資産運用って、どんな人がやっているの?32歳ワーママの場合
「資産運用」と聞くと、お金に余裕のあるシルバー世代がするイメージという人も多いかもしれませんね。しかし意外にも、資産運用は若い世代や身近な友人もしているものです。
今回は、働くママである筆者知人が、どのようなきっかけで資産運用を開始したのかをご紹介します。内容は、個人の見解となることをご了承ください。
▼プロフィール
Oさん(32歳)
職業:薬剤師
ペアローンでマイホーム購入済み
家族構成:夫(33歳)長男(5歳)長女(3歳)
きっかけは、ママ友との雑談だった
筆者のママ友Oさん(32)は、2人の子育てをしながら調剤薬局で薬剤師として働いています。仕事にはやりがいを感じていますが、育休から復帰後は時短勤務になったため、手取りは減ったのに、中堅社員として背負う責任は増すばかりということに不満があったそうです。
勤務先はチェーン店の調剤薬局。自宅近くの店舗への配属を希望していましたが、配属されたのは自宅から通勤するのに1時間もかかる店舗でした。同じく薬剤師として働く夫は平日の帰りが遅く、実質的にワンオペ育児というOさん。保育園への送迎と、電車とバスを乗り継いでの通勤、帰宅後は食事作りにお風呂に寝かしつけ…と時間的にも余裕のない毎日を過ごしていました。
もっといい条件で働きたくて転職や退職を考えるも、Oさんはペアローンでマイホームを購入したばかり。簡単には身動きが取れない現実がありました。
▽ペアローンとは
親子や夫婦などがペアでローンを組む方法。
両者の収入を合わせることで、借入額を増やすことができる。
それぞれが住宅ローン控除の対象となり、団体信用生命保険に加入できる一方で、2本のローンを契約することとなるので、ローン契約時の手数料も2本分となる。
モヤモヤとした気持ちを抱えながら働いていたある日、保育園のお迎えのときに仲のいいママ友に遭遇したOさん。つい仕事の愚痴をこぼすと、ママ友がこんなことを言ったそうです。
「私も毎日朝から晩まで仕事と家事と育児に追われて、正直しんどい!お金の不安がなければ、仕事を辞めたりもできるのにね。気休めにしかならないけど、私最近、宝くじ買ってて、1億円当たったら仕事辞めるつもり(笑)」
毎日しんどい思いをしているのは自分だけではないことがわかり、ちょっと慰められたOさん。と同時に「宝くじを買っている」というママ友の言葉に、ちょっとした刺激を受けたそうです。今の働き方をとりあえず継続しつつも、手に入るお金をちょっとでも増やすことができたら、気持ちも少し楽になるはず。Oさんは、働くこと以外でお金を得る方法を模索することにしました。
とにかくリスクは負えない…どうお金を増やす?
もともと、お金の管理はきっちりしていたというOさん。5歳と3歳の子供のために教育資金を貯めたいという思いもあり、毎月の手取りから出資してリスクのある投資を行うようなことは避けたいと思っていたそうです。
リスクが低く、少額でも確実にお金を増やせる方法はないか…。Oさんは以下のようなことを実践したそうです。
ポイ活(ポイント活動)
通勤中のすきま時間を活用して、スマホでできるポイ活を始めました。日々の買い物でもらうレシートを写真に撮って登録するアプリや、アンケートに回答するアプリなどでポイントを貯め、食費の足しにしていたそうです。すきま時間にできるので、時間に余裕のないOさんにはぴったりだったものの、手に入るのは、現金ではなくポイント。無いよりはマシだけど、大きな助けとなるような成果にはつながりにくいと感じたそうです。
債券
債券とは、国や企業が投資家からお金を借りるために発行する有価証券のこと。投資家はお金を貸し、期限が来たら元本と利息分を受け取ります。
債券の中には、元本が保証されているものから、利回りがいい一方で為替変動リスクがある外貨建てのものまでさまざま。とにかくリスクをとりたくないOさんは、低リスクの商品を探した末、国が発行する債券である「国債」を購入することにしました。
元本が保証されていて、利率の下限も決められている個人向け国債。満期や利率の違う「変動10」「固定5」「固定3」の3種類の商品があります。Oさんは、この中から「変動10」を選択。もうすぐ満期を迎える予定の定期預金100万円で購入することにしました。
10年後といえば、長男が高校受験を迎える年。何かと物入りだと聞くので、教育資金の足しになることはOさんにとって大きなメリットでした。