銘柄はどうやって選ぶ?自分に合った銘柄を選ぼう!

銘柄はどうやって選ぶ?自分に合った銘柄を選ぼう!
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ファンダメンタル分析に欠かせない!四季報の見方

夏目「以前、気になる銘柄があったら四季報で調べようって先輩言ってましたよね!四季報って具体的にはどんなことが書いてあるんですか?」

福沢「四季報とは、東洋経済新報社が年4回発行している企業の業績・財務に関する情報が詰まった本のことだよ。」

夏目「投資家のバイブル的な感じでしょうか?早速本屋さんに行ってきます!」

福沢「ちょっと待って!四季報はかなり分厚いから、すべてに目を通すのは夏目ちゃんにはまだ難しいかな。大手の証券会社であれば、ネットの取引画面で四季報の情報を無料で閲覧できるから、気になる銘柄の情報を簡単に調べることができるよ。」

夏目「四季報を見る時のポイントも教えてほしいです!」

福沢「もちろん!一緒に見ていこう!」

四季報の見方

福沢「図①箇所の「連結事業」とは、主力事業のことで、「特色」には主に事業内容が書かれているから、これらのコメントをチェックしよう。エムスリーはソニーの関連会社であり、医療従事者向けの情報サイトなどを運営していることや、治験などの分野にも進出していることがわかるよ。」

夏目「どんな事業をやっている会社なのかがわかりますね。」

福沢「事業内容から、企業が利益をどう生み出すのかをイメージできる銘柄を選んでね。」

福沢「図②箇所の企業見出しに良いことが書いてある銘柄は、要チェックだから覚えておこうね。良い見出しは『最高益』『増配』『急回復』『増収増益』などで、悪い見出しには『赤字転落』『減額』『反落』『逆風』などがあるよ。
今回取り上げたエムスリーには、『増額』とあるよね。『製薬会社のオンライン化で人件費が増えたものの連続最高純益』とあるので、経営状況は非常にいいと言えるよ。」

夏目「ここに悪いことが書いてある銘柄は、買わないほうがいいですか?」

福沢「そうとは言い切れないかな。『逆張り』といって、あえて業績が落ちて株価が下がったところを買う手法もあるから。『復活株』といって、赤字から黒字転換する銘柄もあるよ。
四季報の見出しに悪いことしか書いていない場合でも、『業績不振は一時的なもので回復しそう』とか『今後もしばらく見通しが悪そう』など、自分なりに考えることが大切だよ。」

福沢「次は財務状況を見ていこうね。」

四季報の見方2

福沢「図③箇所の『売上高』『営業利益』『税前利益(経常利益) 』『純利益』が伸びているかどうかを確認しよう。年10%以上伸びているようなら、それは優良銘柄なので必ずチェックしようね。」

夏目「こんな細かい所まで見なくても、大きな会社だったら大丈夫じゃないですか?」

福沢「あまり調べず『この会社は大手だから大丈夫だろう』と思って買ったら、年々利益が減っていき株価も下がっていく……なんていうことも多いから気をつけて。面倒がらず、必ず財務状態はチェックしてね。」

福沢「次に図④箇所で株益をチェックするんだけど、さっき出てきたPERを覚えてる?ここでPERを使って説明していくね。
ここで見るべきなのは、来期の数字。だから、『22.3予』を見てね。左上にある株価は7,150円、1株当たりの純利益は43.3円だよね。」

夏目「『7,150÷43.3=165.1』だから、PERは165倍です!」

福沢「そのとおり!このような数値は、業種によっても違うんだよ。特に今は、新型コロナウイルスに関連した医療系の銘柄を値上がりしているよ。同業他社と数値を比較することを忘れないでね。」

夏目「わかりました!」

福沢「数字を確認したら、次にチャートを確認しよう。」

四季報の見方3

福沢「チャートを見ると、エムスリーは右肩上がりだよね。夏目ちゃんはどう思う?」

夏目「『右肩上がりで、これからも上がるはずだから買います!』とも思えるし、『こんなに上がってるから、もう上がらないんじゃないかな?』という気もします。うーん……どっちが正解なんですか?」

福沢「実はね、どっちが正解ということはないんだよ。株価がどう動くかなんて、誰にもわからないから。業績が良くても、投資家の多くが『買われ過ぎだ』と思えば株価は下がるし、逆に『もっと上がる』と思えば株価は上昇するよ。
一番大切なのは、自分の信じたほうを選ぶこと。きちんと下調べをして買った銘柄は、その後読みが外れて値下がりしても『いい勉強になった』と思えるからね。」

夏目「読みが外れたとしても勉強しながら慣れていくことが大事なんですね。」

銘柄選びは慎重に進めましょう

夏目「日常生活の中にも、株の銘柄探しのヒントはたくさんあるんですね。」

福沢「そのとおり!でも買いたい銘柄を見つけたら、必ず銘柄分析をすることを忘れないでね。」

夏目「四季報を見ると、いろんなことがわかるんですね!」

福沢「株式投資の失敗の多くは、『不勉強』が原因。自分で調べず『大企業だからいいと思った』『ネットで〇〇が上がると書いてあった』といった情報を鵜呑みにして、失敗した人を何人見てきたことか……」

夏目「もしネットで『〇〇が上がる』と書いてあっても、買う前にしっかり自分で調べます!その他に、投資に関する失敗談ってありますか?」

福沢「じゃあ次回は、初心者が気をつけたい投資の失敗談を紹介するね!」

株式投資で初心者がやりがちなNG行動とは?

執筆者:ファイナンシャルプランナー 成瀬 なぎさ

成瀬なぎさ

証券会社で営業を経験。 退職後、投資の正しい知識を広めるためにライターの道へ。 金融関連の記事のライティングをメインで行なっている。 フィナンシャルプランナ...

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