金融リテラシー調査の結果 都道府県別の傾向と対策

マネーケア

リテラシーが高いと貯蓄が増える?!

出典:知るぽると「金融リテラシー調査2019年調査結果」図表62

こちらは金融リテラシーの高さがより顕著に現れているのがわかります。
全国平均は54.4%のところ、正答率1位の香川県は群を抜いて65%ほど緊急時に備えた資金を確保しています。
一方、最下位の沖縄県は45%に留まっており香川県との差は実に約20%です。沖縄県ののんびりとした「なんくるないさ」の気質からといえるかもしれませんが、やはり金融リテラシーは貯蓄への意識に結び付くと考えられます。

金融リテラシーを高めるためにすべき3つのこと

バブルの頃のように金利が高くない現在ほったらかしではお金は増えません。
また、詐欺事件も多くなってきて自己防衛する知識も必要となり、金融リテラシーを高めることはさらに必要な時代になっています。

まずはこの3つをしておきましょう。

①自分の将来もらえる年金額を知る

「老後2,000万円」が話題になりましたが、自分事として考えるうえでまずは自分の年金がいくらもらえそうなのか把握しておくことが必要です。
65歳から100歳までの35年間、毎月不足する5万円を貯蓄で補おうとすれば、約2,100万円必要となります。
このように、いくらの生活費がかかりそうで、もらえそうな年金がいくらだから不足はこれくらいかなと具体的な数字をイメージするのです。
すべて貯蓄でまかなうのではなく、少しでも働くことができたり不労所得があったりすればそこまで準備不要ともいえます。貯蓄と同時に働き方も考えてみましょう。

②給与明細の振込額以外もしっかり確認する

FP(ファイナンシャルプランナー)として個別相談をしていると多くの方が給与明細の見方がわからないようで、振込額だけ見て捨ててしまう人もいるほどです。
給与明細には、自分が支払っている厚生年金保険料、健康保険料、所得税、住民税、雇用保険料など自分の給料から引かれている金額が書かれています。あらためて確認するとかなりの金額を支払っていることに気が付くはずです。
その保険料でどのような保障を受けられているのか、iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)や生命保険で控除を受けるとどれくらい税金が軽減できるのかまで知識を身につけられたら、かなり金融リテラシー高めといえるでしょう。

③投資はギャンブルという認識を捨てる

これだけ金利が低い時代(普通預金金利は0.001%)に元本割れが怖いからと普通預金に置きっぱなしでは資産が増えないどころか、物価の上昇を考慮すれば実質的に資産価値は目減りしていってしまいます。
リスクを理解したうえで分散しながら投資にも目を向けていきましょう。

まとめ

金融リテラシーを高めるためにすべきこと3つは少しハードルが高めかもしれませんが、普段から金融情報番組を観る、ネット以外からもお金にまつわる情報を得る(新聞や本)、自分の支出を把握する(なんとなくクレジットカード払いにして翌月請求で慌てない)など普段の生活でできそうなことも沢山あります。
身近なお金の先生としてFPもいます。個人のマネーレッスンとして相談してみるのもよいでしょう。まずはできることから始めてみませんか?

稲村 優貴子

ファイナンシャルプランナー(CFP?)、心理カウンセラー、ジュニア野菜ソムリエ 大手損害保険会社に事務職で入社後、お客様に直接会って人生にかかわるお金のサポ...

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