読書の秋到来!今おすすめの小説4選
10月に入り一気に季節が進み、朝晩の冷え込みが厳しくなりました。そんなこの季節は、温かい部屋でゆっくり読書をしてみませんか?今回はノーベル文学賞受賞で話題になっているカズオ・イシグロさんの作品も含めて4つの作品をご紹介します。
今話題!カズオ・イシグロ「私を離さないで」
まず最初は、2017年10月5日にノーベル文学賞を受賞し、その才能を再確認したカズオ・イシグロさんの有名な小説「私を離さないで」です。小説のタイトルを耳にしたことがある方も多いでしょう。日本では主演・綾瀬はるかさんでドラマ化、さらに主演・多部未華子さんで舞台化されました。
本小説は、臓器提供のために造られた子どもたちの、施設での生活や心情を描いた内容になっています。当初は自分が造られた臓器提供のためのクローンとは知らなかった子どもたちが、その現実を知り、どのように受け止め立ち向かっていくかを描いたものです。
今話題のこちらの作品、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
村上春樹「海辺のカフカ」
次は、先ほど紹介したカズオ・イシグロさんとも親交がある村上春樹さんの小説をご紹介します。毎年、今年こそはノーベル文学賞受賞!?と世間を騒がしている、日本を代表する小説家の村上春樹さん。そんな彼の作品の中でおすすめするものは「海辺のカフカ」です。こちらも有名な作品で、中学生の少年が家出をするところから話は始まります。家出をして向かった先で出会った人々との関わりや少年の思いを丁寧に描いた小説となっています。少しボリュームは多いですが、ゆっくりと秋の夜長を楽しむ際におすすめです。
川村元気「四月になれば彼女は」
世界から猫が消えたなら、で一躍有名になった作家さんです。今回紹介する「四月になれば彼女は」は主人公が「愛しているかわからない人」との結婚を控えている際に、学生時代の初めての彼女から手紙が届きます。彼女とはあることがきっかけで別れてしまったのになぜ今手紙が。そんな1通の手紙に翻弄される主人公、そして主人公を取り巻く婚約者や初恋の彼女との関係、そして恋や愛について深く考えさせられる作品です。読んでいる最中はせつなさで胸が苦しく、読みあわった後には大切な人に会いたくなるようなそんな作品です。
有川浩「阪急電車」
有川浩さんは「図書館戦争」や「フリーター、家を買う」など、映画やドラマ化された有名作品を数多く生み出しています。今回紹介する「阪急電車」も、有名な作品のひとつ。阪急電車の各駅がタイトルになっており、その駅で起きるさまざまな出来事をとてもいいリズムで書き上げています。各タイトルごとに中心になる人物は変わってくるのですが、実は全部つながっていて「日々たくさんの出来事が起きているけれど、それらを乗せて毎日人々と駅をつないでいる」、そんな電車の姿をあらわしているような1冊です。読み終わったときには、心が温かくなり、毎日を大切にしようと思うような作品です。
いかがでしたか
どれも秋の夜長におすすめの作品ばかりでした。普段はスマホや電子書籍で読んでいる方も多いかもしれませんが、本のページをさらさらとめくる感覚は、より一層小説の世界に引きこむ要素になります。秋の夜長、温かい飲み物とともに小説の世界に入り込んでみてはいかがでしょうか。