働かなくても生活できる?! 株主優待をFPが徹底解説
株主優待だけで生活することができたらと誰でも一度くらいは考えたことがあるのではないでしょうか。そのためには資金がいくら必要なのか誰もが気になるところですよね。
株主優待にはどのようなものがあるのか、資金はいくら必要なのか解説します。
株主優待のしくみ
株主優待とは企業の株式を一定数所有している人に対して、自社製品や金券、商品などを贈ることです。企業からの経営に協力してくれてありがとう、という感謝の気持ちとも言えます。
株主優待を受けるための条件は二つあり、一つは企業により異なる単元株数以上保有していることです。必要な株数は企業により、100株のところもあれば1000株必要なところもあります。
二つ目は、権利確定日に必要な株数を保有していることです。権利確定日に株式を所有していると株主名簿に記載され、株主優待を受ける権利を得ます。しかし、名簿に記載されるためには、権利確定日の2営業日前の権利付最終日に所有していることが条件です。
つまり、権利確定日だけ所有していても権利付き最終日に所有していないと株主名簿には記載されず株主優待を受けることができないのです。
半年以上所有していることが優待の条件の企業もありますが、そうでなければ、権利付最終日だけ所有していても優待が受けられる場合もあります。
図:筆者作成
優待生活をするにはどんな優待があればいい?
基本的な生活を営むためには衣食住が必要になります。株主優待では住む場所は手に入りませんので生活に必要な消耗品などと置き換えて考えます。
例えば、衣料品のカタログ通販ベルメゾンを運営する千趣会では100株以上所有していると1000円相当のカタログ買い物券が、1000株所有していると5000円相当の買い物券が、半年ごとにもらえます。さらに1年以上保有していると、所有期間と所有株数に応じて最大4000円のお買い物券がもらえます。
つまり、1000株を3年以上所有していると、年間では1万4000円分のお買い物券が手に入るのです。
他にも株式会社ライトオンでは100株以上所有していると、3000円のお買い物券がもらえます。
外食についてはスカイラークHDでは100株所有していると6月と12月に3000円分の株主優待カードがもらえます。
他にも株式会社安楽亭では100株以上所有していると年に2回、1万3000万円分の優待券と20%割引券が6枚もらえます。
生活にかかる商品については、マツモトキヨシHLDGSでは100株以上の所有で年に2回2000円分の商品券が、株式会社エディオンでも100株以上所有していると、3000円分の優待券がもらえます。
さらに、使い道が自由なギフト券やQUOカードなどもあります。例えば株式会社フジ・コーポレーションでは100株以上を1年以上所有していれば5000円のギフトカードを受け取ることができます。
自分の生活の中で使うことのできる優待を選ぶといいでしょう。
株主優待の例(2020年4月8日現在)
表:筆者作成