確定申告で見える景色が変わった!レシートがお金に思える理由とは
会社員であったとしても、確定申告をしたほうが節税につながることがあるのをご存じですか?この記事では、夫婦ともに会社員であった筆者家族が、はじめて確定申告を行ったときの様子についてお伝えしていきます。
知識がまったくない状態から確定申告についてどのように学んでいったか、実際に申請に向かったときの様子などを具体的に記載してみました。今年初めて確定申告する方や確定申告の具体的なイメージを掴みたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
確定申告が必要になった理由
筆者は、次の2つの理由が重なったことから確定申告をすることになりました。
医療費が高額になったため
まず、大きな要因となったのが医療費です。妊活による自己負担の医療費が総額200万円を超えたことで、確定申告について真剣に考え始めました。
転勤による自宅の賃貸化
医療費が高額になったと同時期に夫の転勤が決まり、自宅を賃貸化する「リロケーション」を行うことになりました。リロケーションを行うと不動産での収入が発生するため、確定申告が必要になります。
知識は0!確定申告をするための3つの情報源
互いに会社員であった筆者夫婦は、税に関する知識は0でした。しかし、前述の理由から確定申告について学んでいくことを決意。1から学んでいく際には、次のような方法を取り入れていきました。
はじめての確定申告は分かりやすい雑誌と共に
はじめて確定申告を学んでいくときには、情報が1つにまとまった「雑誌」が便利でした。私たちが選んだのは、翔泳社が発行する『自分でパパっと書ける確定申告』(平井義一監修)です。書店でいくつか見比べた中で、以下の3点が購入の決め手となりました。
・ケース別の分類があり、必要な申告方法が見やすかった
・図やイラスト、実際の書式などが豊富だった
・言葉づかいが分かりやすかった
実際に選ぶときには、いくつか見比べて自分に合ったものを選ぶ方法をおすすめします。
雑誌で分からないことはネットで検索!
雑誌に一通り目を通したら、実際の確定申告の書面を作成する作業に取り掛かりました。実際に作業していくと、雑誌だけでは理解しきれない箇所が発生します。とくに、不動産収入に関する「減価償却費」の計算は、なかなか理解が追いつかず苦労しました。
そんなときに頼ったのがインターネットでの検索です。「減価償却費 確定申告」と検索ボックスに入れれば、知りたい情報へと難なくたどり着けました。雑誌では大きな全体像を把握し、より細かく知りたいときはインターネットで検索する方法で作業を進めていきました。
最後の仕上げはセミナー参加
雑誌とインターネットを使って学んでいったことで確定申告に対する知識が多少つきましたが、その理解で合っているのかが不安になったため、近くで開かれるセミナーに参加することにしました。
実際に参加してみると、確定申告に関する知識を改めて理解する手助けとなったことはもちろん、質問ができることも良かったところだと感じています。講師である税理士の方に、細かな自身の事情を理解してもらった上でアドバイスがもらえることは、大きなメリットでした。
はじめての申請、向かった先は税務署ではない!
確定申告書類は、すき間時間を使って作成していき約1ヶ月で完成しました。申請方法は、郵送・e-Tax・確定申告申請会場での提出の3通りから選べましたが、正しい内容で記載ができている自信がなかった筆者は、やり直しがききそうな確定申告申請会場での提出を選択しました。
ここからは、実際の申請の様子についてお伝えしていきます。
居住地域が開催する確定申告会場へ
確定申告の申請を行う場所について、居住地域の税務署公式ページで検索したところ、所定の期間内は別に設けた会場に出向くよう記載がありました。そのため、私が確定申告の申請にはじめて向かった場所は、税務署ではなく体育館のような広いホールを持つビルでした。
このときに住んでいた県だけなのかと思いきや、その後に住んだ別の県でも確定申告の時期になると別会場が設けられていました。はじめての確定申告では直接書類を提出したいと考えている人は、居住地域の管轄税務署公式ホームページから場所の確認をしておくと安心かと思います。
安心!分からないことは会場で聞けた
会場では「書類を確認してもらった上で提出するだけなのかな」と思っていた筆者ですが、実際には「相談してから申請したい人」「申請書類作成コーナー」「申請のみ行いたい人」など、希望する列へと並ぶよう誘導されました。
相談してからの申請を選択して列を進んでいくと、広い会場の先には、税理士さん1人に対し4名ほどが1グループとなる立位式のテーブルが60組以上用意されていました。自分の順番になるとその1画に案内され、作成した書類を見てもらいながら質問をすることができます。
周囲から聞こえてくる声や様子に目を向けてみると、その場で申請書を作っている方や確定申告の必要があるかについて相談をしている方もいるなど、すべてを自宅で完成させていかなくても問題のないシステムになっていました。確定申告をする必要はあるけど、何も分からないから教えてもらいながら作りたいという人は、必要な書類を持参した上で会場に行ってみるのも1つの手かもしれません。
地域によってはe-Taxの準備があることも
筆者がはじめて申請した地域では、会場内にインターネット上から確定申告が行える「e-Tax」ブースが用意されていました。e-Taxを利用すると、国税庁の公式ホームページから申請画面へと移動でき、指示に従って所定の金額を記載するだけで申請が行えます。
会場で確認したところ、不動産の減価償却費の計算が間違っていた筆者は、書面での提出を諦め、e-Taxにて申請を行いました。操作自体は難しいことはなく、20分程度ですべての入力が終えられました。
筆者がはじめて確定申告を行ったときには、e-Taxをするための機器はパソコンしか選べませんでしたが、令和2年1月31日からはスマートフォンからの申請も可能となっているようです。