【Z世代のマネー学】投資信託の種類と投資信託の選び方
銀行にお金を預けても、お金はほとんど増えません。ミレニアル世代・Z世代と呼ばれるみなさんがこれからお金を増やしたいならば、投資をすることが欠かせません。
「お金を増やすために投資信託を買おう」と思ったものの、どれを買ったらいいのかわからない…。そんな方はいませんか?今回は、Z世代向けの投資信託の選び方をご紹介。将来、お金に困らないようにするためにも、ぜひ確認して投資をスタートさせてください。
▶︎前回:お金に困らない将来を迎えるには
投資信託の種類・リスクの考え方をおさらい
投資信託は、投資家から集めた資金を専門家が運用してくれる商品です。運用で利益が出たら、投資した金額に応じて利益が受け取れます。銀行の預金と違って、元本保証はありませんが、預金よりも大きく増やせる可能性があります。それに、損失も投資額に応じた金額で済みます。
現状、銀行の普通預金の金利は年0.001%などととても低い状態です。この預貯金の一部を投資信託にするだけで、お金が増える様子が見られるでしょう。
私たちが投資できる投資信託は約6000本。さまざまな形で細かく分類されるのですが、すべて覚える必要はありません。以下の3つの分類だけ押さえておきましょう。
①投資する資産の分類
・株式に投資:株式型
・債券に投資:債券型
・不動産に投資:不動産投資信託(REIT・リート)
・複数の資産に投資:バランス型
投資信託の投資先は主に、株式・債券・不動産などです。「株式だけ(または債券だけ、不動産だけ)」に投資する投資信託もあれば、1本で複数の資産に投資する「バランス型」投資信託もあります。
②投資する国の分類
・日本国内の資産に投資:国内型
・先進国の資産に投資:先進国型、米国型、欧州型
・新興国の資産に投資:新興国型
・世界中の資産に投資:全世界型
投資先の国や地域も投資信託ごとに違います。「日本だけ」の投資信託もあれば、「海外の先進国(新興国)だけ」「全世界にまんべんなく」投資する投資信託などもあります。
③運用方法による分類
・市場全体の値動きを示す指標と連動する成果をめざす:インデックス型
・指標を上回る成果(または指標関係なくできるだけ高い成果)をめざす:アクティブ型
インデックス型は、たとえば国内株式型の投資信託であれば「日経平均株価」「TOPIX(東証株価指数)といった指標と同じ値動きをめざす投資信託です。対するアクティブ型はそうした指標を上回ることや、指標関係なしに利益を追求することをめざします。
投資信託に限った話ではありませんが、投資には「リスク」があります。投資のリスクとは「値動き(リターン)のブレ幅」のこと。かんたんにいえば、儲かったり損したりする可能性のことです。
投資信託のリスクとリターンは、その投資信託がどの国・地域のどんな資産に投資するかによって変わってきます。一般に、国内より先進国、先進国より新興国に投資するほうがハイリスク・ハイリターン。また債券より不動産、不動産より株式のほうがハイリスク・ハイリターンとなります。海外の資産は、為替レート(通貨の交換比率)の変動の影響も受けます。
複数の資産に投資するバランス型の投資信託は、それぞれの投資先の中間くらいのリスク・リターンと考えておけばいいでしょう。
●リスクとリターン
自分のリスク許容度をチェックしよう
投資をする際には、自分のリスク許容度を知っておくことが大切です。リスク許容度とは、「どこまでなら投資で損してもいいか」をはかる度合いです。いくらお金をできるだけ増やしたいからといって、ハイリスク・ハイリターンの商品ばかり買っていたら、お金を大きく損したときに困ってしまうでしょう。ですから、自分のリスク許容度を踏まえて、リスク許容度に合った投資先を選んだほうがいい、というわけです。
●リスク許容度
Z世代のみなさんはまだ若いので、年齢やこれからとれる運用期間の面ではリスク許容度が高いといえます。一方、まだ給料など他の収入が少ない方、資産が少ない方も多いでしょう。その面ではリスク許容度が低いといえそうです。また、いくらリスク許容度が高そうでも、「リスクはとりたくない」と思っていれば、リスク許容度は低くなるでしょう。
もっとも、リスク許容度は高いからいい・低いからだめといったものではありません。あくまで自分のリスク許容度を知ったうえで商品を選ぶための指標だと考えてください。リスク許容度が低いのにリスクの高い商品を買ったり、そもそもお金が少ないのに生活費や借金にまで手を出して投資をしたりするようでは、お金は増えていきません。