ついつい食べ過ぎてしまう食欲の秋は、漢方で身体を整える
秋は「食欲の秋」といわれるほど、食べ物がおいしい季節です。涼しくなると体調がよくなるため食欲が止まらない…という方も多いのではないでしょうか。しかし、食欲に任せて普段よりたくさん食べてしまうと体調を崩す原因です。
「薬食同源」という言葉があるのですが、食べるものも薬も源は同じという考え方があります。この考えをもとに、普段食べるものは健康を維持するために大切なものだと頭の中に入れておきましょう。
今回は、ついつい食べ過ぎてしまう食欲の秋には、漢方の観点で身体を整えるポイントを解説します。
実は秋に多い身体の不調
秋は気温や湿度が下がり、空気が乾燥しはじめます。そのため、皮膚や髪の毛が乾燥するだけでなく、乾燥した空気が肺に入り込むため、呼吸器系にも影響を与えます。例えば、鼻が乾燥したり、のどが痛くなったり、せきが出ることもあります。
また、漢方では肺と大腸はつながっていると考えているため、便秘にもなりやすくなります。秋の乾燥を防ぐためには、食事で身体の中から整えていくことが大切です。また、朝晩は気温が低くなるため、身体が冷える原因にもなります。気温が下がると、風邪をひきやすくなるので、身体にいいといわれている旬の食べ物を使って体調を整えていきましょう。
すっぱいものと甘いものを一緒に食べて身体を整える
秋の身体の不調を整えるためには、食事で身体の中からうるおうことが必要です。漢方では、すっぱいものと甘いものを一緒に食べると身体をうるおすと考えています。また、白い食材も肺をうるおすと考えています。
酸っぱいもの…梅干し・酢のものなど
甘いもの…ハチミツ・バナナなど
白い食材…白きくらげ・白ごまなど
また、酸っぱいものと甘いものを一緒に食べる場合、梅干しとごはん、酢のものにハチミツなどを取り入れていきましょう。もちろん、この食べ物以外も旬の食べ物を取り入れながら、バランスよく食べることが大切です。
逆にトウガラシなどが入った辛いものは、身体の中の水分を乾燥させてしまいます。トウガラシは身体を温める作用がありますが、乾燥が気になる方は控えておいた方がいいでしょう。
旬の食べ物は医者いらず
漢方では、身体の不調と季節の変化は関係があると考えています。この変化に対応するために、旬の食べ物を摂ることでバランスのとれた身体づくりができるといわれています。秋の旬の食べ物といえば、以下の食べ物がおすすめです。
果物…なし・ぶどう・柿など
野菜…れんこん・くり・さつまいもなど
なし・ぶどう・柿・れんこんは身体をうるおしてくれます。ただし、身体を冷やす食べ物なので食べ過ぎには注意が必要です。また、くり・さつまいもは甘い食べ物です。
足腰がだるい人はくりを、疲れや食欲不振の方は、さつまいもがおすすめです。
まとめ
秋は、植物が実をつけ収穫を迎えるため、食べ物が一番おいしい季節です。また、気候もよく体調が落ち着いているので、何を食べてもおいしいと感じる方も多いでしょう。しかし、食べ過ぎは体調を崩す原因です。
また、秋は空気が乾燥しているので、肌や髪だけでなく、身体の中も乾燥していきます。身体の外だけでなく、中もうるおすことができる秋の旬の食べ物を積極的に摂っていきましょう。