独身おひとりさま、結婚後のおふたりさま 不動産購入の徹底比較
毎月家賃を払い続けているくらいなら、自分のものになるので住宅購入しようを考える人もいることでしょう。おひとりさまで購入する場合と、共働き夫婦で購入する場合の気をつけておきたいことを比較してみます。
おひとりさまが不動産購入をする理由
ライフスタイルが多様化している現代では、結婚しないという選択をする人も増加傾向にあります。総務省統計局の「明日への統計2018」を見ると、おひとりさま世帯は2015年には34.6%と3世帯に1世帯はおひとりさまの世帯となっています。
カーディフ生命保険会社が実施した「住宅購入した未婚男女の意識調査」をみてみると、独身の女性が住宅を購入した理由は、「家賃を払い続けることがもったいないから」が39.2%と最も多く、次いで、「老後の安心のため」という答えが36.5%となりました。老後のためと答えた男性は19.9%%で女性のほぼ半分となっています。このことからも、女性の方が老後の生活に向けてしっかりと将来を考えていることがわかります。
住宅購入の理由(複数回答)
カーディフ保険会社 住宅購入した未婚男女の意識調査(2017年10月)より
今ではおひとりさま女性が現役時代に住宅を購入することは、特別なことではなく普通のことになりつつあるのです。
独身時代に住宅を購入するのであれば住みたい街や、間取り、購入金額など全て自分の希望通りの物件を選べることができます。
また、結婚して新居を購入することになったら、今まで住んでいた住宅は、賃貸に出すことで家賃収入を得て、その分を使って住宅ローンを返済していくことも可能です。
住宅ローンの返済が終われば、将来はそのまま不動産収入を得ることもできます。
おひとりさまが住宅を購入するのであれば、将来の資産形成も視野にいれて入居者のつきやすい物件を選ぶといいでしょう。
共働き夫婦はダブルで税金が戻ってくる
共働き夫婦の場合、物件を選ぶときの条件は、職場に近いことや、子育ての環境がいい場所などが挙がるでしょう。住宅ローンもペアローンや連帯債務型ローンなど2人の収入を合わせて組むことができるので、物件の価格や間取りなど、1人で住宅ローンを借りて購入するよりも、選択肢が広がります。
また、2人で住宅ローンを借りることで、それぞれ住宅ローン控除を使って税金を取り戻せるというメリットがあります。
住宅ローン控除はとても大きなメリットではありますが、夫婦2人で住宅ローンを借りるからこそ注意しておかなければならないのが妻の収入です。
妊娠や出産、時短勤務などで一時的に収入が減少する可能性もあります。また何らかの理由で共働きをしなくなる可能性もあります。
さらに、連帯債務型のローンの場合、一般的には団体信用生命保険は契約者の夫が加入するので、妻に万が一のことがあった場合には住宅ローンの返済義務が残ります。そうなったときに、どのような対応をするのか借りる前にしっかりと考えておく必要があります。
住宅の買いどきはいつ?
人生における最大の買い物と言われる不動産は、金額が大きいだけに買うタイミングには慎重になります。これから住宅を購入しようと考えている人であれば、消費税が増税される前に買うのか、増税後に買うのかはとても悩ましいところではないでしょうか。
例えば建物価格が3000万円のマンションであれば、増税分の2%、60万円が増えることになります。しかし消費税が10%になるのは建物価格だけではありません。ローンの手数料、司法書士への報酬など諸費用にもかかりますし、さらには、引越し代金や新しい家具、家電製品、インテリアなど引越しにかかるその他の費用も増税の対象です。
さらに金利についても将来的に上がらないとも限りません。そのようなことを考えると、消費税増税前が買い時だと思う人もいるでしょう。
しかし、必ずしも消費税の増税前が買い時だとは限らない場合もあります。消費税が10%に引き上げられると、すまい給付金の最大額が30万円から50万円に引き上げられ、給付金を受けられる年収の目安が510万円以下から775万円以下になり、対象が広がります。
ですから、資金の目処も立っていないのに消費税が上がるからと言って駆け込みで購入することは危険です。それぞれのライフプランから最適なタイミングで購入するといいでしょう。
まとめ
おひとりさまが住宅を購入するときは、将来の資産形成も考え、資産価値の下がりにくい物件を探すといいでしょう。
共働き夫婦の場合は、ローンの組み方で税金が戻ってくる場合もありますが、組み方には十分な注意が必要です。収入に変化があった時のシミュレーションもしっかりした上で決めるようにしましょう。