金銭信託デビュー 金銭信託の魅力をわかりやすく解説

投資商品

新年を迎えると、「今年こそ、貯金をするぞ!」と意気込むものです。そのときに考えるのは、どんな金融商品で貯蓄をするか。今回は、普段あまり馴染みのない投資商品のひとつ、「金銭信託」をご紹介します。

そもそも金銭信託って何?

金銭信託は、個人や法人が信託銀行等に金銭を信託(信じて託す)し、信託銀行等が預けた人にかわってその金銭を管理・運用する商品です。預かった金銭は企業に貸し付けたり、自動車ローンや住宅ローンなどを裏付け資産(担保)とした信託受益権等に投資したりしています。

投資なので運用がうまくいけば利益が元本にプラスされ、反対に上手くいかなければ損失が出ることも。また、貸し付けをした企業が破産するなど債務不履行があった場合にも損失が生じるリスクがあります。

その他、おおよその目安として「予定配当率」が発表されていますが、配当率が保証されるものではありません。また、金銭信託は原則として中途解約ができません。信託期間の途中で解約する場合はペナルティとして手数料がかかります。

代表的な商品は、「ヒット」や「ビッグ」。ただ現在は、これらの商品の新規の取り扱いを停止している金融機関がほとんどなので、金銭信託は以前に比べて馴染みが無くなりました。
こう聞くと、金銭信託はリスクが高いと思われるかもしれませんね。しかし、金銭信託には信託の終了の時に元本に損失が生じた場合、元本補てん契約により元本が保証される種類もあります。

金銭信託の種類

金銭信託は管理や運用の方法などにより、さまざまな種類に分けられます。今回は、ふたつの種類の金銭信託を紹介します。

合同運用指定金銭信託(一般口)

希望する運用方法が同一な人たちの金銭をひとつにまとめて運用するもので、信託期間の終了時に元本に損失が生じた場合には、信託銀行等が元本を補てんする契約が一般的です。
しかも、万が一の時にも、預金保険機構により1人1金融機関あたり元本1,000万円までとその利息等が保護される預金保険の対象です。

実績配当型金銭信託

実績配当型金銭信託は「合同運用指定金銭信託」の一種ですが、元本に損失が生じている場合の元本補てん契約はありません。また、預金保険の対象外です。実績が良ければより多くの配当が望めますが、万が一の時も考えて負担のない程度の購入金額に留めておきましょう。

続いて、金銭信託の商品ラインナップをご紹介します。

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辻本 由香

CFP、おふたりさまの暮らしとお金プランナー 企業の会計や大手金融機関での営業など、お金に関する仕事に約30年従事。暮らしにまつわるお金について知識を得るこ...

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