投資初心者が知っておきたい「ドルコスト平均法」と、その弱点
手軽に投資を始める方法のひとつに、「ドルコスト平均法」があります。将来のことが気になってお金を増やしたいと思っても、投資はリスクもあり、難しいと思う人もいるでしょう。
今回は、投資初心者にも活用できる「ドルコスト平均法」について、デメリットも含めてご紹介します。
ドルコスト平均法とは
ドルコスト平均法とは、一度にお金をつぎ込まず、「毎月10日に1万円の積み立て」というように、決まったタイミングで一定の金額を決めて購入していく方法です。少額から始められるので、まとまった金額を投資するのが怖い初心者にもハードルが低く感じられるのではないでしょうか。
また、一度手続きさえすれば、買うタイミングを考えず自動的に投資ができることも魅力です。
では、ドルコスト平均法で投資信託を買った場合を考えて見ましょう。
図の「口数」とは投資信託の取引単位のことですが、一定の口数で購入する場合と、1万円など一定金額で購入する場合で、平均単価を比較しました。
価格が高い時には買う量が減る一方、安い時には多く買うことができ、結果として平均単価を引き下げる効果が期待できます。
ドルコスト平均法は、短期間で止めてしまうのではなく、長期間コツコツと時間をかけて行うことで効果を発揮していきます。 「あせらず、じっくり」を合言葉に、投資をすることをおすすめします。
ドルコスト平均法の弱点
いいことばかりに見える「ドルコスト平均法」にも弱点があります。それは、どういった場合なのでしょうか。
投資は、安い時に買って値上がりしたタイミングで売ると利益が出ます。価格が下がっている時は安く買えるチャンス。けれども、下がり続けるときも休まず買い続けていくと、相対的にずっと高値で買い続けていることになり、どこかで値上がりしないと損が大きく膨らんでいきます。
バブル崩壊後のように大きく下がる局面では、回復までにずいぶん時間がかかりました。
相場が下がる時は、「あせらず、じっくり」待つのもひとつ。どうしても気になるようなら、落ちつくまでの期間いったん休止することも考えましょう。
反対に価格が上がっている時は、平均単価も上がっていきます。そのため、売却すると得られる利益が少なくなります。「ドルコスト平均法」を利用して毎月一定の金額を購入するよりも、まとまったお金で投資をする方が得られる利益は多いかもしれません。
ただ、売り時・買い時の判断は専門家でも難しいこと。投資初心者なら、なおさら自分でタイミングを計るのは難題です。「ドルコスト平均法」は万能ではありませんが、投資初心者がリスクを抑えつつ投資をスタートするには適した方法と言えるのではないでしょうか。
まとめ
「ドルコスト平均法」は自動的に買うためのツールであり、売るのは自分のタイミング。デメリットをしっかりと理解した上で、本格的に資産運用を始める前の最初の一歩として、「ドルコスト平均法」を活用しても良いのではないでしょうか。