「FIREで海外移住」候補はどこ? 各国の税金事情を解説

FIREで海外移住」候補はどこ? 各国の税金事情を解説
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FIREでの海外移住で注意しておきたいこと

日本よりも物価や税金が安く、生活コストが少なくて済む国はいろいろあります。しかし日本とは別の国ですから、勝手が違うことも多々あります。海外移住で注意しておきたいことには、次のようなことがあります。

●ビザが必要

海外に観光で行くぶんにはほとんどの場合で不要なのですが、海外移住となると、移住先の国で「就労ビザ」「永住ビザ」といったビザ(査証)を入手する必要があります。ビザの取得には、取得のための条件を満たす必要がありますし、お金や時間がかかります。

●海外移住のための費用が大きい

FIREを達成して、普段の生活には困らないとしても、海外に移動してそこに生活の拠点を移動するには、まとまったお金がかかります。家族の渡航費、現地の住居費、引っ越しの費用などは、FIRE資産とは別に用意する必要があります。

●言葉や文化の違いにも注意

当たり前のようですが、外国では多くの場合、日本語が通じません。英語が堪能ならまだしも、コミュニケーションがうまくとれず、生活に支障がでるようでは、かなりのストレスです。また、文化の違い、食事の違い、法律の違い、宗教の違いなど、さまざまな違いを受け入れて生活できるのかという問題もあります。

●日本に「非居住者」の場合でも、日本国内の所得には課税

所得税法上、居住者は原則として、日本国内の所得だけでなく国外における所得も課税対象です。非居住者については、原則として日本国内にその発生源泉がある所得のみが課税対象となります。「資産を運用・保有して所得を得た場合」「資産を譲渡して所得を得た場合」「不動産を貸し付けて対価を得た場合」が代表例です。

つまり、FIRE達成に至った「資産運用の収入」には日本の税金がしっかりかかることには留意が必要です。

住む前に一度短期滞在してみよう

FIRE後に海外移住することで、生活コストや税金を安くすることができれば、FIREの生活もよりしやすくなります。ただ、コスト面だけで海外移住先を安易に決めてしまうと、肝心の生活にストレスが溜まってしまいます。

したがって、もしもFIREで海外移住をするのであれば、住む前に一度短期滞在してみて、実際に海外移住したらどんな生活になりそうなのか、ストレスなく生活していけるのかを確認することをおすすめします。FIREの目的は、早期リタイアすることではなく、経済的自立を果たしてより自分らしい生活を送ることにあるのですから、しっかり調査しましょう。

頼藤 太希

(株)Money&You代表取締役/マネーコンサルタント 中央大学客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。...

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