【教育資金を作りたい】低解約返戻金型終身保険とは?学びながら考える
低解約返戻金型終身保険のメリット・デメリット
最後に、低解約返戻金型終身保険を教育資金の貯蓄手段として選択するメリットやデメリット、学資保険との違いについて考えていきます。
●低解約返戻金型終身保険のメリット
低解約返戻金型終身保険のメリットはおもに次の3つでしょう。
- 貯蓄性が高い
- 半強制的に貯蓄ができる
- 死亡保障がある
低解約返戻金型終身保険のメリットはやはり、貯蓄性の高さでしょう。解約返戻率は払い込み完了後に徐々に上昇していく仕組みとなっています。たとえば10年で払い込みを完了して5年間寝かせ、必要な時期に解約するなど方法を選択すれば、効率良くお金を貯めることができます。
さらに、一度契約してしまえば自動的にお金が引き落とされ、貯蓄に回せるのもポイントです。死亡保障があるので、契約者に不測の事態があったときに資金を残すことができる点もメリットでしょう。死亡保障はNISAなどの投資や銀行貯預金にはない特徴です。
●低解約返戻金型終身保険のデメリット
低解約返戻金型終身保険のデメリットには次の3つが挙げられます。
- 払い込み期間中の解約はマイナス
- 契約の見直しがしにくい
- 満期保険金受取時に税金がかかることもあるので注意
低解約返戻金型終身保険のデリットは、払い込み期間の途中で解約するとマイナスになる点です。契約の見直しがしにくいので、無理な金額で契約して途中から生活が苦しくなる…といったことがないよう、契約時に保険料や期間を綿密に検討する必要があります。
また、解約返戻金は一時所得とみなされ、受け取る際は税金がかかる場合があるのもおさえておきたいポイントです。
【一時所得の金額】
受け取った保険金の総額ー払い込んだ保険料又は掛金の額ー特別控除額50万円
受け取った解約返戻金と払い込んだ保険料の差額が50万円以上プラスであれば課税され、それ以下であれば税金はかからないので覚えておきましょう。
●低解約返戻金型終身保険と学資保険の違いは?
低解約返戻金型終身保険と学資保険の違いが気になる…という方もいるでしょう。筆者なりに違いを考えてみました。
・保険料を受け取るタイミングが違う
学資保険は基本的に満期時(被保険者が22歳になったときなど)に保険金を受け取る仕組みとなっています。一方、低解約返戻金型終身保険は解約時に解約返戻金を受け取る仕組みで、学資保険と違い、解約のタイミングを前倒ししたり後ろ倒ししたりできます。しかし、解約返戻金が払い込んだ保険料よりもプラスとなっているかは、解約を検討する際に必ず確認しておきましょう。
学資保険には祝金として小出しに保険料を受け取れるプランもありますが、低解約返戻金型終身保険にはありません。
・契約者の万が一のときの対応が違う
学資保険には基本的に保険料払込免除があり、契約者に万が一のことがあった場合はその後の保険料の払い込みが免除されます。また、保険金の受け取りは満期時です。
低解約返戻金型終身保険の場合は、保険料払込免除はプラン次第となります。そしてこちらは、契約者の万が一のときはすぐに保険金を受け取ることが可能です。保護者の万が一に向けて備えたいという家庭では、低解約返戻金型終身保険の加入を検討してみても良いかもしれません。
まとめ:低解約返戻金型終身保険、我が家では…?
低解約返戻金型終身保険は、払い込み期間や解約タイミングの自由度が高く、教育資金はもちろん、老後の備えに回すなど、解約金の使い道を幅広く選べる点が魅力に感じました。
今回は教育資金の貯蓄を目的に加入を検討していますが、次男の進学時に低解約返戻金型終身保険の解約が不要となった場合、解約返戻率はさらに上昇していきます。契約者の死亡時に保険金が受け取れるメリットもあるので、教育資金を貯めるために保険に加入するなら、低解約返戻金型終身保険を選択することになりそうです。