トレンドがわかれば株取引も怖くない!売買のタイミングとは
プロも活用するグランビルの法則
夏目「グランビルの法則?学生時代に習った『フレミングの法則』的なものですか?」
福沢「グランビルの法則は、その名のとおりグランビルさんが考案した『売り時・買い時の8つのトレンドサイン』の法則だよ。グランビルの法則で使う指標は『移動平均線』だけなんだ。」
1 グランビルの法則「買いサイン」
福沢「まずは買いのサインについて見ていこう。下の画像は『相場転換による買いサイン』を表しているよ。」
図:筆者作成
夏目「移動平均線の下にあった株価が上に抜けていく形ですね。」
福沢「これは上昇トレンドへの転換だから、買いのサインだよ。」
夏目「移動平均線が下向きの時は、買いサインじゃないんですね。気をつけなきゃ。」
福沢「次に下の画像は『底値・押し目判断の買いサイン』を表しているんだ。」
図:筆者作成
夏目「移動平均線を株価が下回ったけど、すぐに上に抜けてますね。」
福沢「そう。これは今後上昇する株価の押し目サインだよ。」
図:筆者作成
夏目「これは、移動平均線と株価が交わってませんね。」
福沢「これは『上昇トレンドが継続する』というサイン。買い増しを検討するタイミングだよ。」
福沢「続いて買いサインの最後は『売られ過ぎ反発期待』のサインだよ。」
夏目「これも移動平均線と株価が交わってませんね。株価が移動平均線から大きく離れているところがポイントでしょうか?」
福沢「そのとおり!これは『売られ過ぎ』のサインだから、反発を期待して買う時のサインになるよ。」
2 グランビルの法則「売りのサイン」
福沢「次は売りのサインを見ていこう。最初は『下降相場へ転換による売りサイン』について。」
図:筆者作成
夏目「移動平均線の上にあった株価が、下に抜けちゃいましたね。」
福沢「これは相場が転換したサイン。下落局面に入るから売りのサインなんだ。」
福沢「続いて『売りの圧力が強く株価下落が続く売りサイン』について。」
図:筆者作成
夏目「これは、株価が移動平均線の上に抜けた後、また下に抜けてますね。」
福沢「これは、売りの圧力が強いということ。株価の下落が続きそうだから、売っておこうというサインだね。」
福沢「続いて『下降トレンドが続くサイン』について。」
図:筆者作成
夏目「これは、株価が移動平均線と交わらずに下落してますね。」
福沢「これは、下降トレンドが継続するというサインだね。」
図:筆者作成
夏目「最後は、株価がずっと移動平均線の上にありますね。」
福沢「これは、『買われ過ぎ』のサインだよ。『相場に過熱感があるから、反落に注意』というサインだね。」
夏目「よく見ると、買いのサインと売りのサインは、移動平均線と株価の関係が同じなんですね。交わらない時とか、交わってすぐに逆方向へ行くとか。」
福沢「良いところに気がついたね!意外と覚えるのも簡単なんだ。チャートをたくさん見ていくと、『この後は、こうなるんじゃないかな?』と予測できるようになるよ。」
夏目「『千里の道も一歩から』と思って、頑張ります!」
福沢「ただ、グランビルの法則には『だまし』もあるから注意して。」
夏目「だまし?どういうことですか?」
福沢「移動平均線は何種類もあるから、どれを使うかでサインが出たり出なかったりするんだ。グランビルさんは200日移動平均線を使っているんだけど、今はネットが普及して株式取引のスピードが速くなっているから、200日よりも短い移動平均線を使うのが主流だよ。『5日線と25日線』『25日線と75日線』『13週線と26週線』を使う人が多いんだ。」
夏目「なるほど!自分が想定している投資期間に合わせて、移動平均線も変えるんですね!」
トレンドを知って買い時・売り時を見極めよう
福沢「チャートとローソク足で、上昇トレンド・下降トレンドがわかるようになったかな?」
夏目「はい!株価の動きだけでなく、出来高や信用倍率もしっかりチェックしたいと思います。あと、いろんな売りサイン・買いサインがあることがわかって良かったです。」
福沢「グランビルの法則もそうだけど、いろいろな銘柄のチャートを見て、まずは慣れることだね。そうすれば、少しずつわかるようになるよ!」
執筆者:ファイナンシャルプランナー 成瀬 なぎさ