妊活って実際いくらかかる?新政府の不妊治療方針で変わることとは

妊活って実際いくらかかる?新政府の不妊治療方針で変わることとは
マネーケア

不妊治療はパートナーと一緒に

あまり知られていないかもしれませんが、男性が不妊の原因を持っている場合もあります。ここでは、その割合や費用について見ていきましょう。

不妊の原因は男女半々

WHOが行った調査では、女性だけに不妊原因があるカップルは41%なのに対し、男性だけに不妊原因があるカップルは24%、男女ともに不妊原因がある場合は24%であると公表しています。約半数は男性側に不妊原因があるため、治療を始める上ではお互いの健康状態の把握も大切です。

我が家の男性不妊治療にかかった主な費用

筆者の夫も検査を受けたところ男性不妊の原因のひとつ「精索静脈瘤」の診断を受けました。この症状では自然妊娠は難しく、手術で処置をすると改善の可能性があがるため早々に手術へと踏み切りました。

保険が適用となる手術でしたが、費用は19万4400円と決して安くはありませんでした。なお、男性の不妊治療を専門的に診ている病院は「泌尿器科」です。

カップルで受けられるブライダルチェックもある

先ほど紹介したブライダルチェックを行っている病院では、カップルで検査を受けられるところもあります。中でも風しん抗体は、男性にもチェックしてもらうことで、妊娠後の罹患リスクを避けられます。金額は病院によって異なりますが、調べてみると女性が約1万9000円、男性は約8800円で受けられる機関もありました。

今後の新制度にも注目しよう!

2020年9月17日に菅義偉首相が、不妊治療の助成制度を大幅に拡げるよう田村憲久厚生労働相に指示したことが伝えられました。また、不妊治療の保険適用の実現を早急にすすめるよう指示していることも報じられています。

これまでも治療費が高額の「体外受精」や「顕微授精」には、国が費用の一部を助成する制度が整備されていますが、“治療開始時の妻の年齢が44歳未満で、世帯所得が730万円未満の夫婦のみ”と対象は限られています。

都市部に暮らす共働き世帯では所得制限にあたる730万円を超える世帯は徐々に一般的になりつつあり、制度を利用できない人たちの経済的負担を軽減する声は高まってきています。そのため、今回の方針では所得制限の撤廃や事実婚も対象に含めるといった案もあがっており、具体策は年末までに決めると報じられています。

妊活のためのお金やからだ作りは結婚前からも備えられる

実は、我が家では婚姻届けを出した1週間後に、夫にも不妊の原因があることがわかりました。仕事も充実しているし、妊娠はもう少し先でもいいよねと言っていた矢先です。まさか私自身、不妊治療をするとは思ってもいませんでしたし、子供は自然に授かるものと深く考えてもいませんでした。

しかし、実際に不妊治療を経験してみると、前もって準備できることはたくさんあることにも気づかされました。ブライダルチェックなど結婚前に受けられる検査もありますし、費用を貯めておくことも可能です。結婚前に妊活なんて早いように思えるかもしれませんが、自分のからだの状態を知っておくことは、ライフプランを組む上でもプラスに働きます。

今後は国の助成金なども拡充される動きがありますので、こうした動向にも注目しながら、これからの生活に役立てていただけたら幸いです。

文:mihoco
監修:ファイナンシャルプランナー歴3年 千見寺拓実

mihoco

美容技術者からライターへ転職。ワークライフバランスの良い働き方を模索中です。 資産形成にも興味あり。情報を的確にとらえて分かりやすく伝えていけたらと思ってい...

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監修者: 千見寺 拓実

株式会社インヴァランス 1994年生まれ。静岡大学卒業。2017年に株式会社インヴァランスに入社。 2級ファイナンシャルプランニング技能士

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