「住民税ってこんなに高かった?」と思ったら、確認すべき4つのこと

税金

6月に入りました。下の図のような平成31年度の住民税の明細書が皆さんの手元に届いているころですね。住民税の金額を見て、「住民税ってこんなに高かった?」と驚いている人もあると思います。
今回は、そんな時に確認すべきことと、高いと思う理由、そして住民税が安くなるかもしれない方法をお伝えしましょう。



総務省ホームページより

確認すべきこと1:昨年より今年の方が収入が減っていないか

住民税は、前年の所得で計算されています。
会社員の場合、所得税は毎月の給料やボーナスから概算で天引きされ、年末調整か確定申告によって正しい納税額で精算される「前払い」です。
一方住民税は、所得税と同様に年末調整や確定申告の内容によって計算されますが、翌年6月から給料天引きされる「後払い」です。
計算書には平成31年度と書かれていますが、平成30年の所得によって計算されているのです。

去年は忙しくて残業が多かったけれど、今年に入って残業が減って総支給額が減っていたら、所得税はそれに連動して下がりますが、住民税は昨年の所得で計算され決定してしまっています。
なので、総支給額に対して住民税の割合が高くなったと感じることがあります。次に続く確認すべきことを見て、住民税を減らす方法がないか考えてみましょう。

確認すべきこと2:年末調整をしているか

年の途中で退職してその後、再就職しない人は、年末調整をしていません。つまり、本来受けられた「生命保険料控除」や「介護医療保険控除」などの控除を受けていないままの所得で住民税が計算されています。
今からでも確定申告をして所得税・住民税の再計算をしてもらいましょう。住民税が安くなる可能性があります。

確認すべきこと3:年末調整の時、出し忘れた控除証明書がないか

あまり知られていないのですが、所得税と住民税では「所得控除」の額が違います。これも住民税が高いと感じる要因です。

税金の計算のもととなるのはどちらも「所得」ですが、所得額は収入から所得控除の合計を引いた額です。
その所得控除の額が、所得税と住民税では違うものが多くあり、全体的に住民税のほうが所得控除の額が小さいので、同じ収入でも税金の計算基礎となる所得が住民税のほうが高くなるのです。

所得控除 所得税・住民税一覧表

<物的控除>7種類

<人的控除>7種類


筆者作成(赤文字が住民税の所得控除が低い控除)

誰もが無条件で受けることができる「基礎控除」だけでも5万円の差があるため、住民税計算上の所得の方が所得税計算上の所得より高くなります。
だから、所得税はかからないのに、住民税だけかかることもあるのですね。

いずれにしても、控除額は多いほうが所得額を低くできるので、税金が安くなります。
もしも、年末調整の時に出せていたかった控除証明があれば、せっかく受けられる控除を放棄してしまっているのです。もったいないので、今からでも還付申告をしましょう。

確認すべきこと4:ふるさと納税分が計算されているか

ふるさと納税の減税を受けるためには、確定申告をする方法ワンストップ特例を使う方法があります。ワンストップ特例を使うと、確定申告しなくても年末調整だけで減税を受けることができて、住民税に対してのみの減税となります。

所得が変わらない場合、一昨年のふるさと納税額より、昨年のほうがが少なければ住民税の税額控除が減って住民税が増えます。

一番怖いのは、昨年ふるさと納税したのにワンストップ特例の手続きも確定申告もしていないことです。その場合は上の図「通知書」の税額控除額⑤欄の数字が調整控除額(市民税1500円、県民税1000円など)しか入っていません。
すぐにでも還付申告をして、税金の再計算をしてもらいましょう。

まとめ

そのほか、昨年中に「配偶者や子どもが就職して扶養から外れた」、平成30年からの税制改正によって「所得が1000万円を超えたので、配偶者控除の額が一昨年より減った」など、扶養家族に関することで住民税が増えることも考えられます。

生命保険料の支払証明書を出すのが億劫だからと、控除申告書に書かない人もありますが、そのことは住民税にもかかわってきます。
所得が195万円以下の場合の所得税率は5%なのに対して、住民税の税率は所得額に関係なく「一律10%」と、この場合は所得税の倍となります。
所得税だけでなく住民税のことも意識して、税金を払いすぎないようにしたいものです。

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小野 みゆき

中高年女性のお金のホームドクター 社会保険労務士・CFP・1級DCプランナー・年金マスター 企業で労務、健康・厚生年金保険手続き業務を経験した後、司法書士事...

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