小学校の入学準備にかかる費用ってどのくらい?入学後の費用も紹介!

教育資金

小学校の入学準備には時間がかかるだけでなく、さまざまな費用もかかります。さらに入学準備が終わっても、入学後も多額の費用が必要となります。
それでは、いつから入学準備をスタートしておけば、余裕を持って入学式を迎えることができるのでしょうか。
場合によっては小学校入学を機に、ママさんがパートからフルタイムへと働き方を変える必要が出てくるかもしれません。また、公的援助が必要となるご家庭があるかもしれません。その時になって慌てることのないよう、入学準備のタイミングや入学前後に必要なお金について勉強しておきましょう。

小学校の入学準備にかかる費用

まずは小学校の入学準備を始める時期や、それにかかる費用を確認しましょう。

小学校の入学準備はいつから始める?

小学校の入学準備は、1月から2月に行われる学校説明会が終わった頃を目途に始めるのがおすすめです。
小学校の入学式は、公立・私立を問わず、一般的には4月10日前後に行われることが多く、この日までに入学準備を済ませておかなければいけません。しかし、卒園式のある3月下旬や入学式直前の4月初旬は慌ただしくなるため、この時期に入学準備を始めるのは厳しいでしょう。
このため、余裕を持って入学準備を始めるのが良いですが、準備が早すぎてしまうと買ったものが要らない、入学式のために購入した服が入らないなどの問題が生じることもあるため、注意が必要です。

小学校の入学準備にかかる費用はいくら?

入学準備を始める際に気になるのが、必要となる費用です。入学準備には6~10万円ほどかかるとされ、家庭や小学校の規定によって差が生じます。
具体的な例としては、以下のとおりです。

・ランドセル(45,000円)
・上靴(2,500円)
・防災頭巾と防災頭巾カバー(4,000円)
・体操服(5,000円)
・赤白帽子(500円)
・お道具箱(1,000円)
・筆箱、鉛筆、定規などの文房具(5,000円)
・体操着、上履きの袋や手提げバックなどの小物(3,000円)

上記の場合は合計66,000円となります。また、私立の小学校などで制服指定があれば、ここに制服代が上乗せされます。

小学校入学後にかかる費用

小学校の入学準備にも費用はかかりますが、入学後には授業料などさまざまな費用が必要となります。小学校入学後にかかる費用について詳しくご紹介します。

公立と私立の小学校1年間でかかる費用

文部科学省の「子どもの学習費調査(平成26年度)」によれば、小学校で一年間にかかる費用の平均は、公立小学校で321,708円、私立小学校で1,535,789円でした。
ざっくりと月額を計算すると、公立小は約27,000円、私立小は約128,000円。
私立小では公立小の5倍近くお金がかかっていることがわかります。

出典:平成26年度「子供の学習費調査」の結果について(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/kekka/k_detail/__icsFiles/afieldfile/2015/12/24/1364721_1_1.pdf

授業料以外にかかる費用

授業料以外にかかる費用としては「教育費」と「学校給食費」があります。小学校に通うことで1年間にかかる教育費の平均は、公立の小学校で59,228円、私立の小学校で885,639円となります。
教育費とは主に、以下のものが挙げられます。

・通学費
・ランドセルなどや通学用品の購入費
・制服、上履き等の購入費
・遠足や社会見学、修学旅行の費用
・教科書の購入費
・実験実習材料費
・児童会費またはPTA会費
・運動会や学芸会の費用
・クラブ活動費

これらは、公立と私立では費用が大きく異なります。

一方、学校給食費とはその名のとおり、学校で提供される給食にかかる費用のことです。
給食費の年間平均は、公立小43,176円、私立小46,089円と、給食費に関しては、公立と私立で、そこまで大きな差はありません。

小学校外でかかる費用

公立小と私立小でかなり違いが……! 小学校でかかる費用について

自宅での学習やその他学校外での活動にかかる費用の平均は、公立小219,304円、私立小604,061円です。
具体的には、以下のような費用がかかります。

・自宅での学習用物品(学習机セット、本棚、パソコンなど)購入費
・自宅での学習用図書(参考書、問題集、辞書、百科事典、学習用パソコンソフトなど)購入費
・家庭教師、学習塾の費用
・その他の学校外活動費(習い事やスポーツ活動等の月謝、交通費など)

小学校の入学準備にかかる費用をサポートしてくれる制度

小学校の入学準備には多額のお金がかかることから、頭を悩ませているママさんも多いのではないでしょうか。
そこでぜひ活用してほしいのが、「就学援助制度」、「入学準備金」、「生活保護制度」といった入学準備にかかる費用をサポートしてくれる制度です。それぞれの制度の特徴を見ていきましょう。

就学援助制度とは?

就学援助制度」とは、学校教育法第19条において,経済的理由によって就学困難とみとめられる学齢児童生徒の保護者に対し、市町村から必要な援助が受けられる制度のことです。補助対象となるのは、以下の13項目です。

・学用品費
・体育実技用具費
・新入学児童生徒学用品費等
・通学用品費
・通学費
・修学旅行費
・校外活動費
・医療費
・学校給食費
・クラブ活動費
・生徒会費
・PTA会費
・卒業アルバム代等

小学1年生の場合、年間の支給額は給食費込みで約10万円前後とされています。就学助成金の認定基準の所得制限額や支給金額は各市区町村によって異なるので、事前にお住まいの市区町村に問い合わせましょう。

入学準備金とは?

入学準備金」とは、就学援助制度の一環として市区町村から支給してもらえるお金のことで、小学校に入学予定の子どもをもつ保護者かつ経済的理由でお困りの方が対象です。

利用条件を満たしていれば、各市区町村の窓口で申請を行うことができます。
公立の小学校(特別支援学校を除く)に入学予定の子どもをもつ保護者または就学援助制度の交付要件を満たす方が主な利用条件となりますが、お住まいの各市区町村によって異なる場合もあるので、必ず事前に確認を取りましょう。

生活保護制度とは?

生活保護制度」とは、資産や能力等すべてを活用してもなお、生活に困窮する方に対して、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長する制度です。

小学校に入学する子どもがいる方で生活保護を受けている場合は、一時扶助として入学準備金を支給してもらえます。
生活保護制度を利用するためには、お住まいの地域にある福祉事務所の生活保護担当で説明を受け、申請ののち援助を受けることが可能となります。
世帯単位で制度の利用が行われるため、世帯員全員の収入や資産をもとに、厚生労働大臣の定める基準で算出された最低生活費と比較し、最低生活費に収入が満たない場合にのみ、保護が適用されることになっているため、家庭の収入を把握した上で検討するようにしましょう。

まとめ

小学校の入学準備には、保育園や幼稚園の頃よりも多額のお金が必要となることがわかりました。入学後に必要な費用も、その場で賄える金額ではないので、入学準備としてあらかじめ用意しておかなければいけません。

経済的に苦しい場合は、入学準備費用をサポートしてくれる制度を検討するのも1つの手です。また、現在の働き方で入学後に必要な費用を生活費から捻出するのが難しいママさんは、働き方を見直す良い機会ともなるでしょう。
もうすぐ小学生になる子どもをもつ方は、今後必要となるものをチェックした上で、計画的に入学準備を進めていきましょう。

moneliy編集部

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