新社会人の84%が直面する「お金の『困った』」、どう対処する?
足りない金額を工面する方法
それでは、「お金に困った」とき足りないお金をどのように工面しているのでしょうか。
1位「家族や知人に借金・仕送りを頼む(48%)」
2位「貯金や保険の取り崩し(37%)」
3位「カードローンやキャッシング(33%)」
アンケート結果によると、「家族や知人に借金・仕送りを頼む」といった親族などの人間関係を上手に頼る人が約半数の結果に。
一方、自分だけで解決できる方法として、「貯金や保険の取り崩し」をする人が37%、「カードローンやキャッシング」を利用している人が33%という結果でした。
また、4人に1人が、近年流行しているフリマアプリやネットオークションを活用して資金捻出していることもわかりました。
株式会社カンム「就職後1〜2年目の間にお金に困った経験」より
カンムは、Visaプリペイドカード「バンドルカード」を提供している会社です。
バンドルカードとは、アプリからすぐに作れるVisaカードで、チャージするのはスマホでポチっとするだけ。支払いは手数料とあわせて、翌月末までにコンビニなどからできるという手軽さです。
今回の調査は、バンドルカードのユーザーを対象に行っていますが、突発的で数千~数万円程度の資金不足の時に、バンドルカードのポチっとチャージを利用したことがある人は全体の83%でした。
主な理由は、即座に入金されて利用できる、スマートフォンだけで完結する、というものでした。
とはいえ、この状況が社会人になって何年も続いてしまうようなことは避けたいものです。
普段からお金が足りないということにならないようにするには?
想定外の出費があると収支のバランスは崩れてしまいます。
社会人になりたてで、初任給が振込まれるまでの一時的な「お金が足りない」状況なら、家族やキャッシングなどで借りたり、自分にとっては不要な物をフリマアプリなどで売ったりして工面するのもひとつの方法です。
しかし、想定できる出費については、いつどのような支払いが発生するのか知識をつけた上で、収支の管理と計画を行っていくことが大事になります。
「新社会人のときにお金に関して困った経験は?」の結果で20%の回答のあった「住民税が高かった」にも気をつけたいところです。
学生時代にアルバイトをしていたとしても、住民税がかかるほどの収入ではなかった場合、ほとんどの人が社会人2年目の6月以降、住民税が給与から天引きされ、手取り額がそれまでより少なくなります。
これは、住民税は、前年の給与所得から計算された税額をその年に納めるしくみになっているためです。
また、健康保険や厚生年金などの社会保険は、入社した4月分を4月の給与から天引きする「当月徴収」と4月分の保険料を5月に給与から天引きする「翌月徴収」があります。
翌月徴収をしている会社の場合、初任給の支給が4月だったとしても、社会保険料が天引きされていないため、5月分の給与が振り込まれてみたら前月より大幅に金額が減っていてお金が足りない!なんていうことにもなりかねません。
給与明細をしっかり確認して、収支の計画を立てましょう。
まとめ
新社会人の「お金についての困った経験」についてみてきました。
税金や社会保険料の納付時期などは、制度についての知識をつけることで、計画も立てやすくなります。また、思いがけないイレギュラーな支出に備えた貯蓄や資産形成も大事です。少しでも早い時期からライフプランに沿った資金計画を立てることで、「お金に困った」状況を少しでも回避できるのではないでしょうか。