旅行先で健康保険を紛失!病院の診察は可能?
楽しいはずの旅行先で体調を崩してしまったり、ケガをしてしまったりで病院に行こうとしたけれど、持ってきたはずの健康保険が見当たらないなんてことあるかもしれません。そんな時の対処法を一緒に考えてみましょう。
健康保険証を不正使用されてしまったら?
持ってきたはずの健康保険証を探しても見当たらないということは紛失や盗難の可能性があります。盗んだり拾ったりした人が健康保険を悪用されると後々面倒なことにもなりかねません。
例えば、健康保険証を本人確認書類として使用され本人になりすまして、レンタル会員になり料金を滞納されてしまったり、健康保険証だけで借りられるカードローンで借金されて身に覚えのない請求が来たりすることがあるかもしれません。なりすましが行われた事実を証明するには時間もお金も要することになりかねません。
もし、紛失した健康保険証を持って他人が病院を受診した場合、他人の病名のカルテがあなたの名前で作成されてしまいます。金銭的な被害がなくてもあなたに病歴がついてしまい、後々生命保険に加入できないこともあります。また、事件や事故に巻き込まれた場合、カルテによる身元確認ができないということもあります。
警察や個人信用情報機関にすぐに届け出しましょう
被害を最小限に食い止めるためには、紛失に気づいたらすぐに警察に届けましょう。
また、信販会社への届け出をして健康保険証を紛失したという事実の情報を個人信用情報機関に登録しておいてもらいましょう。これによって個人信用情報機関は与信の判断が慎重になります。
代表的な個人信用情報機関は以下の3か所です。すべてに連絡しておきましょう。
・株式会社シー・アイ・シー(クレジット系)
・全国銀行個人信用センター(銀行系)
・株式会社日本信用情報機構(消費者金融系)
届け出を出した後に健康保険証が見つかったら、その旨も報告も忘れずしてください。
紛失したという情報のままだと、自分自身の事で健康保険を使用する際に手続等がスムーズにいかない可能性があるからです。
健康保険証がなければ病院受診はできない?
健康保険証がなければ病院で受診できないわけではありません。
旅先で健康保険証を持っていないと、受診した時は全額自己負担する必要性が出てきます。つまり、全額分支払うことを想定してのお金の準備をして病院に行く必要性があるということです。もちろん後日、再交付された健康保険証を病院に持っていけば差額の7割は返金してくれます。
しかし、自宅から遠い地域では病院に健康保険証を持っていくのはなかなか難しいですよね。かかりつけ医であれば事情を説明すればお会計も3割で良いと言ってくれるかもしれません。
健康保険証の再交付続きをしましょう
旅先から帰宅したら健康保険証の再交付続きを速やかにしましょう。国民健康保険の場合は、市町村窓口で手続きを行えば、基本的に即日交付してくれます。社会保険の場合は、企業の健康保険組合や全国健康保険協会の各支部の窓口に申請します。
ただ、勤務先に担当の社会保険労務士がいる場合もあるため、まずは勤務先の担当部署に相談しましょう。
まとめ
病気は対象外ですが、ケガや食中毒などに備えて国内旅行保険に加入しておくのも良いかもしれません。しかし、トラブルのない旅行を楽しむために体調管理や歩きやすい靴などの準備をお忘れなく。