意外とカンタン!不動産投資ってどんな投資方法?

不動産投資

不動産投資の仕組みは意外とシンプルです。
まず、投資用の不動産を買ってオーナー・大家になります。マンションやアパート、戸建て住宅などを購入し、その購入した物件を住みたい人(入居者)に貸し出すことで毎月の家賃収入を得るという仕組みです。
今回は、不動産投資には金融商品の運用とは違った、不動産投資ならではの特徴3つと、不動産投資の始め方を解説します。

特徴1:自己資金が少額でも始めることができる

投資用の不動産を購入すると聞くと、そんな大金持っていないし、自分には始めることができないと思うかもしれませんが、実は自己資金はそれほど準備しなくても始めることができます。
なぜなら、不動産を購入するための資金は銀行から借り入れをすることができるからです。

投資をするために借り入れができるというのは、不動産投資ならではの大きな特徴の一つです。株式投資やその他の投資では、金融機関は基本的に融資をしてくれませんよね。
借り入れをすることに不安を感じるかもしれませんが、長引くマイナス金利の影響で、現在でも不動産への融資の金利は低金利が続いています。
返済金額を、家賃で払っていくために毎月の返済金額が少なくて済むということは大きなメリットとなるでしょう。

しかし、借り入れをするためには金融機関による審査があります。審査の基準は金融機関によって異なりますが、勤務年数や年収の条件などといった条件を満たせば、男性でも女性でも借り入れできることが多いようです。
ですから、会社員や公務員など安定した収入がある人は、不動産投資を始めやすいというわけです。

さらに購入資金は条件さえクリアできれば、頭金ナシのフルローンも活用できる仕組みもあります。
将来に備えるための資産を貯蓄や現金だけで作ろうとしても難しい時代です。借り入れのときは超低金利が味方しますが、預金の超金利は資産を増やす目的のときは逆風にしかなりません。
ですからそういったメリットは上手に使うといいですね。

しかも、不動産投資は早く始めた方がローンの完済も早くなり、その後の家賃収入を得るタイミングも早まります。
さらに、途中で繰上げ返済をするなど返済計画も立てやすくなったり、売却してまとまった資金を受け取ることができたり、その後のライフプランに合わせることができるようになります。何事も、早く始めるということは大事なことです。

特徴2:不動産投資は生命保険代わりになるというメリットも

「不動産投資が生命保険の代わりになる」と聞いたことがあるでしょうか。
なぜ不動産投資が生命保険代わりになるのかというと、借り入れをして不動産を購入すると「団体信用生命保険」に加入するからです。

団体信用生命保険とは、ローン債務者の方に万一(死亡や高度障害になった場合)のことが起こったとき、残りのローンは団体信用生命保険から支払われる仕組みのものです。
ですから、万一のことがあっても、残された家族はローンが残ることはなく、不動産を手に入れることができます。
すると、その後は毎月家賃収入を得ることができるようになるのです。

自分にもしものことがあったときのために多くの方は保険に加入すると思いますが、保険料は自己負担です。
しかし、団体信用生命保険の保険料は金利に含まれているため、改めて自己負担金額がないということも特徴のひとつです。
つまり、不動産投資の場合は、その後の家賃が、毎月お給料のように受け取ることができる収入保障保険のような役割も持っているのです。
あるいはローンの支払いがなくなった後、売却をしてまとまった現金をつくることも可能です。

さらに、団体信用生命保険の保障の範囲は広がりを見せています。
例えばがんと診断されたらローンの残り金額が半分になったり、全額免除になったりする保障もあります。
家族がある方であれば、残された家族へ収入を生む資産として、独身の方であっても、ご自身に万一のことがあったり、がんなどで働くことが難しくなったりした場合の収入を生む資産として将来への備えとすることができます。

将来の家賃収入を得る目的だけでなく、不動産投資には生命保険代わりになるという別のメリットもあるのです。

特徴3:老後の足りない生活費のため、自分年金にできる

老後の資金が不足するとニュースになってから、自分の年金について真剣に考え始めた人も多いようです。
公的年金は老後の生活の基本的な支えになりますが、現役世代と同じような生活をするために必要な金額がもらえるかどうか、不安に思う人も多いでしょう。

2019年では現役世代の約6割の金額しか年金の収入はありません。
足りない分は自分で準備をしなくてはならないのです。退職金がある人は退職金でも足りない分を準備すればいいのですが、退職金がない、もしくはどのくらいもらえるかわからないという人は、ないものとして準備しておく必要があります。

老後資金の準備には、金融商品などを使って積み立てる方法もありますが、不動産を使って老後の自分年金を作る方法もあります。
不動産のローン完済の時期を、定年退職の時期に合わせておくと、その後毎月自分年金として、継続的な収入を受け取ることができるのです。

年金だけでは足りない生活費は、自分の資産を取り崩してくことになりますが、そこに自分年金として収入があれば取り崩す資産が少なくて済みます。
つまり、積み立てた資産の寿命を伸ばすことにもなるということです。

※REUTERS「年金の所得代替率61.7%に低下、低成長なら30年後に4割台=厚労省」(https://jp.reuters.com/article/japan-pension-idJPKCN1VH0RJ)

不動産投資を始めるには

そんなメリットがある不動産投資ですが、どのように始めればいいかというと、まずは不動産投資についての情報を集めることから始めます。
具体的には、どんな物件があるのか、金額はどのくらいなのかなどです。
いきなり不動産会社に行って不動産を買いたいですと言うと、本当に自分に合った物件ではないものを紹介されてしまう可能性もあるので、しっかりと見極める目を身に付けましょう。
また、不動産投資では普段耳慣れない専門用語も登場します。その意味も調べておくと、話を聞いたときにスムーズに理解することができるでしょう。

次に、どのような運用方針かを決めます。
運用方針と言うと難しいと感じるかもしれませんが、いつの段階で、どのくらいの収入を得ることが目的なのかを決めることです。
例えば、ローンの完済を定年退職前にするのか、それとも定年退職と同時にして、自分年金の仕組みを完成させるのかなどです。
それによって選ぶ物件の金額や借り入れの金額なども変わってきます。

また、信頼できる不動産業者を選ぶことも忘れてはいけません。
参考にして欲しいのが取り扱い金融機関の多いことです。借り入れをする金融機関によって金利は異なります。少しでもいい条件で借り入れするためには複数の金融機関と取引しているところの方がいいでしょう。

不動産投資は、本業があっても続けやすい

不動産投資が会社員に向いていると言われますが、その理由は何と言っても手間があまりかからないので続けやすいと言うことです。
株や投資信託といった金融資産で運用すると、市場の影響で資産価値が増えたり減ったりします。リスクを減らすためには、リバランスと言って、資産の配分を変更したりすることも必要になってきます。

本業で忙しい時間のスキマに、自分の資産のチェックやリバランスをすることは、好きな人はいいですが、なかなか時間が取れない人や苦手な人もいるでしょう。
その点、不動産投資は毎月の家賃収入が月によって変動することはなく、経費も大きな変動はありません。つまり、手間をかける時間が少ないということです。

例えば、家賃の回収や物件の管理、入居者の募集、退去手続きなど面倒なことは管理会社に任せておくことができます。不動産オーナーがやることは、毎月の家賃の入金とローンの返済、固定資産税の支払いと確定申告などです。
この程度の手間であれば会社員の人でも負担に感じることはないはずです。
本業があっても、手間の負担が少ないので続けやすい、会社員に向いている投資と言えるでしょう。

まとめ

不動産投資は他の金融商品と異なるメリットが数多くあります。デメリットばかりに目を向けず、資産形成の一部を不動産も上手に使って築いていくという方法も選択肢の一つとして考えてみてもいいのではないでしょうか。

黒須 かおり

ファイナンシャルプランナー CFP® 女性を中心に、一生涯を見守るFPとしてmoney&キャリアのコンサルティングを行う。幸せになるためのお金の知識...

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