退去時のトラブルを予防!賃貸するときに「最初にやっておく3つの事」

ライフ

春は転勤や進学などで、新生活に向けて住み替えや引っ越しが多い時期です。やることがいっぱいで大変なのですが、気をつけておかないと思わぬトラブルに発展することも…。
今回は、賃貸物件でのトラブル回避のポイントをお伝えします。

【1. 引き渡し直後の建物・設備の確認は入念に!】

 賃貸物件の内覧で現地に足を運んだとしても、賃貸物件の引き渡しは、カギの引き渡しで終わってしまうこともあります。たとえ不動産会社や管理会社が引渡時に立ち会ったとしても、設備や入居時の物件の現況確認は入念にしましょう。

ほとんどの賃貸物件では、入居時の物件のどこに傷や汚れがあるのかを記入する書類が渡されます。これは、以前に入居していた人がつけた傷なのか、今回の入居にともなう傷なのかを判別するためのものです。引っ越しの際、家具の下に隠れてしまうようなところでも忘れずに記入しておきましょう。退去のときの原状回復費用に影響してきます。

 さらに設備面でも、実際にすべての器具を動かして点検を行いましょう。見た目は大丈夫だと思っても使用できないこともあります。故障や不具合があれば、できるだけ早く貸主や管理会社に連絡しましょう。連絡が面倒だからといって、無断で修理するとトラブルのもとになるので要注意です。

筆者の場合、引き渡し後にガス会社と契約し開通させたところ、冬の凍結で水漏れを起こしており、給湯器の取替工事が必要になりました。管理会社はこの不備に気づかないまま引き渡していました。
この物件の場合、給湯器はガス会社所有だったため工事費の負担もなく、素早く手配をしてもらいましたが、発注して2週間ほどお風呂に入れない状況になりました。もちろん、キッチンのガスは使えるので、ガス料金の割引はありませんし、銭湯代などの費用補填もありませんでした。後から管理会社よりお詫びがあっただけです。

こういった修理や交換が必要な場合、費用負担の決断は建物の貸主や所有者がします。建物を転貸してサブリースしている場合には、管理会社から所有者へ連絡してからの対応になるのでさらに時間がかかります。
ですから、気がついたらすぐ連絡することをおすすめします。

【2.敷金と原状回復費用の精算方法のチェック】

 入居時には、家賃のほかに敷金や礼金、保証金などさまざまな費用がかかります。事情があって退去する場合には、どれくらい敷金が戻ってくるのか不安になるものです。毎日丁寧に使っているつもりでも、経年劣化は避けることができません。

敷金については、地域ごとに取引慣習で取扱いが違います。また、最近では初期費用を抑えるために敷金を必要としない物件も増えてきています。
まずは、契約時に契約内容を確認することが必要です。

不動産業者にくらべると、借りる側は法律に詳しくないので、弱い立場であることが多いものです。敷金についてはトラブルが多いので、契約が国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」にそったものであるのかを確認しましょう。

原状回復とは、普通に居住して劣化したものを除き、借りた人の故意過失、相当の注意を払って使用しなかった場合や通常の使用を超えるような使用による損耗だけを借主が負担することになっています。
たとえば、タバコのヤニでも掃除で取れるものなら貸主負担で、掃除で落ちずクロスの張替えが必要なら借主負担となり、どちらの負担になるのか微妙な事例もあります。どんな事例が借主の費用負担になるのかを知っていれば、普段からこまめに掃除をしておくなどの対応ができます。

 また東京都では「賃貸住宅紛争防止条例」があり、業者に説明が義務づけされています。さらに賃貸契約に特約がある場合には、借主が負担する範囲や金額などについて、納得がいくまで説明を求めましょう。

【3. 退去の連絡はいつしたらいいか、入居の時から知っておく】

 退去については、契約書を確認する必要があります。大体退去の1か月前とするところが多いようですが、場合によってはそれよりも長いこともあります。いつまでに解約の申し出をするのか、またどんな方法で行うのかを把握しておきましょう。
基本的に、解約の申し出の後、解約の予告を書面で行います。

解約を書面で行う場合には、引っ越し日や明け渡し日、立会い日を記入します。最近では希望の日に引っ越しができない場合も多いので、先に引っ越しの予定を確定させてから明け渡し日を決めるほうが安心です。
立会いについては、業者によっては行わないところもありますし、込み合う時期には日程の調整が入ることもあります。物件の明け渡しまでには、電気、ガス、水道、新聞などの解約の連絡も済ませておきましょう。

 気をつけておきたいのは、敷金の精算です。賃貸契約を解約してもすぐにはできません。修理や交換が生じることもあるので、退去から1~2か月かかることもあります。敷金の返還をあてにせず、資金計画をしておく必要があります。

【まとめ】

 入居するときの重要事項説明や契約内容の確認は、転居にともなう気ぜわしさで、あまり重要視せずに終わっているかもしれません。しかし、借りるときに知っておくことで未然に防げるトラブルもあります。最低限、管理会社や不動産会社の連絡先と契約内容は、すぐにわかるようにしておいてくださいね。

池田 幸代

株式会社ブリエ 代表取締役 証券会社に勤務後、結婚。長年の土地問題を解決したいという思いから、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)を取得。不...

プロフィール

関連記事一覧