銘柄はどうやって選ぶ?自分に合った銘柄を選ぼう!

銘柄はどうやって選ぶ?自分に合った銘柄を選ぼう!
マネーケア

銘柄を選ぶ時によく使われる2つの分析方法

夏目「銘柄を選んだら、その後はどうすればいいんですか?」

福沢「今度は分析方法を解説するね。企業分析の方法は主に2つあるから順に説明するね。」

1・テクニカル分析

福沢「テクニカル分析は、株価のチャートから今後の値動きを予測する手法だよ。」

テクニカル分析

夏目「何だかよくわかりません……。何となく株の動きを表しているんだろうな~というくらいしか。」

福沢「株の動きを表していることがわかれば、今はまだ理解できなくても大丈夫!チャートを分析するには、ある程度の経験が必要。テクニカル分析は主に中級者・上級者が使う手法で、短期投資に向いていると言われているんだよ。チャートの見方については、後でまた詳しく説明するね。」

2・ファンダメンタル分析

福沢「ファンダメンタル分析は、企業の業績から今後の株価を予測する手法だよ。」

ファンダメンタル分析

夏目「数字がたくさん!私、数字はちょっと苦手で……」

福沢「最初はわからないのも無理ないから大丈夫。だけど、とにかくたくさんの企業の業績を見て、数字に慣れることが大切!投資初心者にもおすすめで、中長期投資に向いている手法だよ。
夏目ちゃんは投資初心者だから、まずはファンダメンタル分析を一緒に勉強していこう!業績の見方がわかれば、株式投資はどんどん面白くなるはずだよ。」

夏目「私、数学の授業は寝ていたくらい数字が苦手で…大丈夫でしょうか?」

福沢「もちろん大丈夫!テクニカル分析については、また後でチャートの読み方と一緒に解説するね。今回は、ファンダメンタル分析について解説するから理解を深めようね。」

これだけ知っておけば大丈夫!たった3つの数値

1・PER(株価収益率)

福沢「PERとは「今の株価が『1株当たりの純利益』の何倍なのか」を表す数値のこと。一般的に10倍以下で割安、15倍以下で平均、20倍以上だと割高と言われているよ。」

PER(株価収益率)=株価÷1株当たりの純利益

PERとは

夏目「ということは、PERが低い銘柄を探せばいいんですか?」

福沢「いいえ、PERは業種によって数値が違うので注意してね。利益の成長率が低いと考えられている銘柄や、利益が不安定だと思われている銘柄(銀行などの景気敏感株など)は、PERが低くなりやすいんだよ。」

夏目「単にPERの数値だけを見ていてはダメなんですね。PERが高い業種もあるんですか?」

福沢「利益の成長率が高いと考えられる銘柄や、利益が安定していると考えられている銘柄(電力・ガスや鉄道などインフラ銘柄など)は、PERが高い傾向があるかな。」

福沢「PERを見る時は、必ず同業他社と比較して割安かどうかを確認してね。違う業種で比較しても、あまり意味がないから。今期予想のPERよりも来期予想のPERを見るようにするなど、最新の数値をチェックすることも忘れないようにね。」

2・PBR(株価純資産倍率)

福沢「PBRを見れば、会社が解散したら株主にいくら返ってくるのか(解散価値)がわかるよ。一般的にPBRは1倍以下だと割安(解散した時、株価より多いお金が返ってくる)と言われているから覚えておこうね。」

PBR(株価純資産倍率)=株価÷BPS(1株当たりの純資産)

PBRとは

夏目「PBRが1倍以下なら良い!ってわけじゃないんですよね?」

福沢「そうだね、赤字の会社や業績見通しの良くない会社も、PBRが1倍以下になることがあるよ。業績もきちんとチェックして、『優良企業なのに一時的に株価が下がっている』ものを選ぶようにしてね。」

3・ROE(株主資本利益率)

福沢「ROEは、企業が株主の資本をどれだけ効率よく使えたかを表す指標のこと。「ROEを~%台に引き上げる」というように使われるよ。」

ROE=EPS(1株当たりの利益)÷BPS(1株当たりの純資産)

夏目「私が投資したお金をどう活用してくれているのかがわかる、ということですね。」

福沢「そのとおり!一般的には、10%以上あれば財務状態がいいと言われているよ。」

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成瀬なぎさ

証券会社で営業を経験。 退職後、投資の正しい知識を広めるためにライターの道へ。 金融関連の記事のライティングをメインで行なっている。 フィナンシャルプランナ...

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