仮想通貨詐欺ってどんなもの?詐欺に遭わないために手口や対処法まで徹底解説!
仮想通貨が身近になり、取引人口の増加と共に、仮想通貨に絡む詐欺被害も増加傾向にあります。金融商品である仮想通貨の取引では、利益が出る場合も、損をする場合もありますが、詐欺に騙されると必ず損をします。
ますますの活発化が予想される仮想通貨取引で、詐欺被害に遭うことなく取引できるように、仮想通貨に絡む詐欺の手口や対処法を紹介します。
仮想通貨詐欺ってどんなもの?その特徴や手口とは?
仮想通貨詐欺には数多くのパターンが存在しますが、これらの詐欺行為は次の4つのパターンに大別できます。
・架空取引詐欺
通貨の値上がりや高配当、高利回り、元本保証などを謳い、購入を持ちかけ、契約後に姿を消す詐欺パターンです。投資資金で仮想通貨購入は行われませんし、提案する通貨銘柄が存在しない場合もあります。
訪問販売や電話、メール、パンフレットでの勧誘、仮想通貨投資セミナーの開催で投資を募るものもあります。
・IOC投資詐欺
注目を集める資金調達手段のIOCを利用したもので、資金調達を行うプロジェクト自体が詐欺のタイプと、本物のプロジェクトを利用する詐欺のタイプに分かれます。地球規模で資金調達を行うIOCの資料が、専門用語の多い英語であることを利用し、用意した口座に入金を促すのは後者のタイプです。
・エアドロップ詐欺
仮想通貨銘柄がシェア拡大のために無料で通貨を配布するエアドロップを利用する詐欺パターンです。詐欺サイトに誘導し、仮想通貨を保管するウォレットのアドレスやパスワードを登録させ、ウォレット内の仮想通貨を盗みます。
・情報商材詐欺
「仮想通貨取引で巨額の利益を得たノウハウを教えます」と謳い、情報商材の購入を煽る詐欺パターンです。実際に提供される情報は一般的な知識や非現実的な投資方法が多く見られますが、内容を嘘だと立証できないことから、詐欺だと断定するのが難しく、詐欺的要素の強い誇大広告と言わざるを得ません。
なぜ仮想通貨詐欺が相次いで起こってしまうのか?
世界初の仮想通貨ビットコインの資産価値は2009年10月5日の1BTC約0.07円から2017年12月8日には一時2,350,517円までに値上がりし、約330万6千倍も高騰しました。
特に2017年6月以降の半年間の値上がりは凄まじく、仮想通貨に対する注目が急激に高くなりました。仮想通貨取引で莫大な資産を築いた投資家が脚光を浴び、仮想通貨に「儲かる」というイメージを持つ方が少なくないようですが、この投資家心理に詐欺グループはつけ込みます。
仮想通貨は値上がりも値下がりもする金融商品ですが、近年の価格急騰で仮想通貨は「損をしない投資」の意識が刷り込まれ、非現実的な高利回りや高配当を謳う詐欺商品を受け入れてしまうと考えられます。
金融商品への投資ですから元本保証は本来ありえませんが、詐欺グループは仮想通貨が新興の金融商品であることを利用し、資金を騙し取ります。仮想通貨に対する「よく判らないけれど仮想通貨は儲かるもの」というイメージを切り替えない限り、仮想通貨詐欺が減ることはないでしょう。
過去に起こった仮想通貨詐欺事件をご紹介
多くの仮想通貨の詐欺事件が発生し、詐欺コインだと言われながら上場し、運営を続ける仮想通貨銘柄も存在することから、詐欺事件の実証は難しいですが、有名な詐欺事件と言われるものを5つ選んで紹介します。
・クローバーコイン詐欺事件
購入額の2割を仮想通貨リップルで保全され「3ヶ月で128倍の価値になる」という説明で、ネットワークビジネスで販売され、被害額は約192億円に上ると言われる詐欺事件です。
・One Coin詐欺事件
東欧ブルガリアで提案された送金システムとしてネットワークビジネスで販売されています。インドで23人が逮捕され、イタリアではワンコイン社に対し、約3億3千万円の罰金が科され、ブルガリアでは本社事務所に家宅捜索が入り、中国人4人の容疑者が告発されるなど、各地で関係者が処分を受ける仮想通貨です。
・ピンコイン、アイファン詐欺事件
ベトナムのモダンテック社が「月利48%以上」「4ヶ月以内の払戻し」「出資者紹介で8%還元」を謳い行ったピンコインとアイファンの仮想通貨ICOで、約3万2千人から約710億円を集めた詐欺事件だと言われています。
・BTCグローバルチーム詐欺事件
南アフリカを舞台に起きた詐欺事件で「日利2%、週利14%、最終的には月利50%」を謳い約2万8千人から総額約37億5千万円を集めた後に、管理メンバーが逃亡した詐欺事件です。
・ノアコイン詐欺疑惑事件
発足時に政府公認プロジェクトを謳ったものの、プレセール後に国家プロジェクトであることをフィリピン政府から否定され、協賛企業とされる企業や富豪からもプロジェクトへの関与を否定されました。
運営者側は訂正と謝罪を行い。返金の姿勢を示しましたが、2017年12月に経済紙でノアコインに関する記事が掲載された直後の最終プレセールでは、約120億円の資金調達を3分で成功、2018年3月にHitBTCに上場し、話題となりました。
仮想通貨詐欺に遭わないための対処法とは?
仮想通貨決済の普及で仮想通貨が日常生活に溶け込み始めたことから、仮想通貨詐欺事件に巻き込まれるリスクがより身近になるのではないかと考えられます。
仮想通貨詐欺の被害に遭わないようにするためには、次に挙げる5つのポイントを守るように心掛けてください。
・金融庁公認の仮想通貨取引所を利用する
国内の取引所は政府への登録が義務付けられ、登録の際は利用者保護措置や利用者の資産の分別管理、システムリスク管理などが審査されるので、詐欺被害に遭っても被害額を証明できます。
・国内の仮想通貨取引所の取扱い銘柄を取引する
国内の取引所で取扱われる仮想通貨銘柄は、比較的信用の高い銘柄だと考えられ、詐欺被害のリスクが下がります。
・個人取引を行わない
仮想通貨取引所を利用しない個人取引は、詐欺被害に遭うリスクが上がるので、個人取引は避けましょう。
・高配当を謳う通貨銘柄は怪しいことを理解する
高配当や高利回り、元本保証を謳うのは詐欺の常套手段ですので、条件の良すぎる仮想通貨には注意してください。
・GitHubで開発状況を確認する
アカウント登録が必要でエンジニア向きですが、ソフトウェア開発のソースコード管理サービスのGitHubで通貨銘柄の開発状況が確認でき、詐欺被害に遭うリスクを下げられます。