税額控除とは?所得控除との違いや基礎知識をわかりやすく解説

税金

税額控除の種類

ここからは、税額控除の種類を見ていきましょう。主な税額控除は、以下の5つです。

・配当控除
・外国税額控除
・住宅借入金等特別控除
・住宅耐震改修特別控除
・政党等寄附金特別控除

それぞれの控除の特徴と、税額控除を受けるために必要な条件をわかりやすく解説していきます。

配当控除

配当控除は、配当所得を得た場合に税金を差し引く控除のことです。他の所得との合計額が1,000万円以下の部分は、配当所得の10%を差し引くことができます。1,000万円以上の部分は5%です。

このときの注意点は、申告分離課税を選んだ配当所得については、配当控除を受けることができなくなることです。

外国税額控除

外国税額控除は、日本以外の外国の法令によって所得税にあたる租税を納めた場合、税金を差し引く控除のことです。二重で税金を払わなくて済むように、控除を受けることができるのです。

控除額は、以下の計算式で求めることができます。

限度額=対象となる年の所得税額×(対象となる年に外国で払った所得税額÷対象となる年の所得総額)

住宅借入金等特別控除

住宅借入金等特別控除では、国内で金融機関を通じて住宅ローンを組んだ場合に、控除を受けることができます。ただし、単に住宅ローンを組んだだけでは控除の対象にはならず、取得した年に該当する住宅を利用するという条件を満たす必要があります。

住宅耐震改修特別控除

住宅耐震改修特別控除は、1981年5月以前に建設された家に住んでいて、耐震改修を行った場合に受けられる控除です。

控除を受ける資格があることは、必要書類をしっかりそろえて証明する必要があります。必要書類には、耐震改修の証明書や登記簿謄本などがあります。

政党等寄附金特別控除制度

政党等寄附金特別控除は、政党や政治資金団体などに、政治活動の一環として一定額寄附を行った場合に受けられる控除です。ただし、寄附金控除と重複して税金を差し引くことはできないので気をつけましょう。政党等寄附金特別控除の控除金額は、以下の計算式で求められます。

控除金額=(対象となる年の年間の寄附金総額-2,000円)×30%

ただし、所得税額の4分の1以上を超えて控除を受けることはできません。算出した結果、4分の1以上だった場合は、所得税額の4分の1が限度額になります。

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まとめ

所得税を計算する際は、税額控除や所得控除についてよく理解しておく必要があります。税額控除は所得控除と似ているため、混同してしまう人が多いです。

税額控除には、紹介したようにさまざまな種類の控除がありますが、その中でよく使われるのは、住宅借入金等特別控除(通称は住宅ローン控除)でしょう。要件を満たせばかなりの金額の税額控除を受けることもできるため、税金を計算する際はよく確認しておきましょう。

C・M

ライター歴4年、フリーランスのWEBライター。 恋愛テクニックやノウハウ、さらにデートスポット、飲食店等の店舗紹介をします。

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