3月8日は国際女性デー。日本の女性の年収や労働人口の動向は?

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3月8日は1975年に国連により定められた「国際女性デー」であり、毎年世界各国で記念行事や催しが開催されています。1904年3月8日にアメリカで女性労働者が婦人参政権を求め女性の権利を求めるデモが起源となっていて、女性の平等な社会参加の機会を整備するよう加盟国に呼びかけています。

日本では学校を卒業したら女性も就職し、女性社会進出があたり前になった現在、日本の女性の年収や労働人口の動向を確認しながら、今後、女性が快適な社会をすごしていくにはどうしたらいいのか考えていきたいと思います。

日本の女性の平均年収と労働人口の推移

国税庁の「民間給与実態統計調査」の調査結果では、平成9年分の女性の給与所得者数1,666万人で女性の平均給与は279万円に対し、平成28年分では女性の所得者数は2,007万人で女性の平均給与は280万円です。

平成9年から19年経っても女性の平均給与は大きく伸びてはいないものの、女性の所得者数が約340万人も増えています。
要因としては非婚化、晩婚化による未婚者の増加があげられます。女性の所得者数が増加しているものの、結婚・出産した女性が残業するなど出産前と同じ様なペースで働くことは難しくもなります。待機児童を減らすべく各自治体にて保育園の増加はみられるものの、保育園に入園できるのは育児と仕事の両立のスタートラインであり、女性が男性と変わらず長時間働けるということではありません。

女性が快適な社会を過ごしていくためには

出産により育児休業などが整備され、家庭と育児の両立を応援する企業は増えているけれど、もっと女性が安心して働ける社会になるにはどうなればいいのでしょうか。
出産後は時短勤務となり出産前より年収が下がる方は多いでしょう。大手企業では時短勤務の女性役員もいますが、まだまだ一般的ではありません。

育児は夫婦で協力し合うことは珍しくなくなったとはいえ、まだまだ家事や育児は母親の方が主体としている家庭は少なくありません。父親がもっと家事や育児に参加する時間を増やすためには、長時間労働の傾向にある男性のワークライフバランスを見直すことも大切です。また、ワークライフバランスや在宅勤務など企業に働きやすい環境の整備を求める一方、フリーランスという働き方を選択する人も増えています。ランサーズ株式会社の調査によると労働力人口の17%という結果が出ています。フリーランスであれば、仕事場所、時間帯の自由度が高い働き方ができます。

まとめ

結婚、出産、未婚と女性のライフプランも多様化しています。
また、起業する女性、フリーランス、在宅勤務、時短勤務と働き方の選択肢が増えたことで女性の労働人口が増加しているものの、女性の平均年収が上がらないのはライフプランの変化ともに仕事をペースダウンする女性が多いとも考えられます。ペースダウンしなくてはならない時期があっても、常にその先を見越した自分にとってベストな働き方を選択していくことも女性が仕事をし続けていくためにも大切なことです。

出典元:ランサーズ株式会社「フリーランス実態調査2017年版」
URL:http://www.lancers.jp/magazine/?p=29878

今関 倫子

ファイナンシャルプランナー 外資系保険会社勤務中に、AFP資格取得後、独立系FP事務所に転職。ファイナンシャルプランナーとして活動し、女性を中心に年間のべ2...

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