ペットにかかる平均費用 大切な家族のためにできること

貯金・家計

ペットも大切な家族の一員。美味しいご飯を用意したいし、できるだけ快適に過ごせる環境も整えたい。そのためには一体いくらのお金が必要なのでしょうか。犬と猫のデータをもとに、ペットを飼うことでかかる費用について紹介します。

ペットにかかる平均費用

ペットの維持費は犬と猫では大きな差があります。アニコム損害保険の「毎年恒例! ペットにかける年間支出調査(2017年)」によれば、犬にかける平均の年間支出は約44万円、猫は約20万円です。

ペットにかかる年間支出

項目を見ていくと、大きな差があるのが食費(フード・おやつ)と、シャンプー・カット・トリミング料など清潔に保つための費用。そして、ワクチン・健康診断等の予防費です。
犬は猫に比べて体が大きいこと、しつけ・トレーニング料、ドッグランなど、犬だけに当てはまる項目があることから、かかる費用は猫と比べて2倍以上となっています。
室内で飼うペットの多くは暑さ寒さに弱く、外出時もエアコンをつけたままにする人も。光熱費が高くなることや、旅行や入院などでペットを一緒に連れていけないときのため、ペットホテル・ペットシッターにかかる費用も想定しておきましょう。

ペットの治療費に注意

病気や怪我の治療費も、負担が多くなる支出です。骨折すると手術料以外に麻酔料や入院費用・薬代などがかかります。
また、一般社団法人ペットフード協会の調べ(2017年)によれば、犬全体の平均寿命は14.19歳、猫全体の平均寿命は15.33歳。人間でいうと、おおよそ70歳代です。そのため、人間と同じように「がん」になったり、白内障など目の病気になったりすることがあり、一度に何十万円もの治療費がかかることも。その後も、数カ月から数年の間、定期的な診察や投薬が続くことは珍しくありません。

ペットには公的な保険制度はありません。病院でかかる費用はすべて飼い主の負担です。「治療費が払えないから動物病院に連れていけない」ということのないように、前もっての準備が必要です。

大切な家族を守るためにできること

大切な家族の一員であるペットには、できるだけのことをしたいですよね。食事や適度な運動、生活環境を整えることに気をつけるのも、ペットと長く一緒にいられる秘訣です。
また、何か様子がおかしいなと思ったら、すぐに病院に連れていきましょう。病気を早期発見できると、ペットも楽だし治療にかかる家計の負担も少なく済みます。

それでも、急な出費は痛いもの。ペット保険に加入するなど負担を軽減できるサービスの利用も検討したいところです。ペット保険に加入していると、病気や怪我が原因でペットが病院で治療を受けたとき、その費用の一部を保険から補償してもらえます。
例えば7割補償の保険に加入していたとして、骨折の治療費が17万円だった場合、自己負担は3割なので5万1000円で済む計算です。
ただし、ペット保険は人の医療保険と同じで、病気になってしまってからでは入れません。そのうえ、年齢によっては加入できない場合もあります。病気や怪我は急になるもの。いつでも病院に連れていけるだけの貯蓄をしておくこともお勧めします。

まとめ

ペットは大切な家族の一員。最期のときまで寄り添う覚悟が必要です。ライフスタイルが変わってもペットを飼い続けられるよう、前もってかかる費用を計算しておきましょう。

参照
https://www.petfamilyins.co.jp/insurance/

辻本 由香

CFP、おふたりさまの暮らしとお金プランナー 企業の会計や大手金融機関での営業など、お金に関する仕事に約30年従事。暮らしにまつわるお金について知識を得るこ...

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