ニュースがわかる! 各省庁の役割を解説(後編)

前編では内閣府・復興庁・総務省・法務省・外務省・財務省についてふれました。後編では1府11省2庁のうちその他の7省1庁についてみていきたいと思います。
私たち国民の納める税金を財源に、普段何気なく利用している身の回りのサービスにどのように関わっているのか改めて確認してみましょう。
■各省庁の役割解説
前編でもふれたように、三権分立のひとつである内閣では、国民の生活や国の利益のために政治をおし進めています。そのもとに位置する各省庁についてみてきましょう。
●文部科学省
教育、科学技術、学術・スポーツ・文化の振興、生涯学習の推進を図るとともに、宗教に関する行政事務を担当します。
全国の幼稚園から小・中・高校の施設整備の指針を決めたり、教育内容の改革、いじめ問題の対策など教育に関する幅広い政策を行っています。
奨学金事業についても文部科学省の担当となっています。
また、スポーツに親しみ、スポーツを楽しみ、またはスポーツを支える活動に参画することで、幸福で豊かな生活を営むための「スポーツ基本法」をもとに、スポーツに関する施策について、総合的・計画的な推進を担っています。
●厚生労働省
厚生労働省では健康保健等の社会保険や年金制度、医療や医薬品の安全管理の医療行政、生活保護等の社会保障行政、失業対策等の労働行政、育児支援や高齢者支援などを行なっています。
国民が安心して一生を送るためのサポートとして「ライフステージ別サポート」と「生涯を通じたサポート」 の大きく2つに分けられています。
【ライフ別サポート】
赤ちゃん 予防接種、乳幼児健診など
子ども 放課後児童クラブ
学生 若年者雇用対策、国民年金への加入など
社会人 適正な労働条件の確保、安全で健康に働くための職場づくり、失業者への再就職支援など
結婚・出産 産前産後の休暇、育児休業、仕事と家庭の両立支援など
定年・老後 老齢年金の支給、介護サービスの提供、再就職支援など
【生涯を通じたサポート】
医療・薬、食の安全、健康づくり、保険制度、障害者支援、社会援護
●農林水産省
おもに食料自給率・食料自給力の維持向上を図るための政策を行っています。そのために、食の安定的な供給、農業・林業・水産業の発展、農山漁村の活性化、森林や水産資源の管理などを行なっています。
●経済産業省
産業や貿易に関する事業を発展させることなどを担当します。
そのため、景気対策や経済構造改革をはじめ、中小企業や地域経済の活性化のためになることをしていきます。
新しい技術・分野への対応も不可欠で、ナノテクノロジー産業から地球規模の環境・エネルギー産業・宇宙産業、その他にも、ものづくりからゲームやアニメ等のコンテンツまで国内、国外を問わず経済・産業に関わるあらゆる分野の業務を行なっています。
●国土交通省
土地の利用や開発、保全、道路・港湾・上下水道・公営住宅・病院・学校など私たちが安全で快適な暮らしをおくるための基盤となる社会資本の整備や、気象、海上の安全確保等を行なっています。
国道やダムの建設もします。
●環境省
公害を防いで私たちの生活環境を守り、さらに地球環境を守るため、廃棄物・リサイクル対策、環境保全対策、地球温暖化対策、大気汚染、水質汚濁問題、自然環境整備、野生生物保護等を行なっています。
●防衛省
自衛隊(陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊)の管理・運営、在日米軍基地の管理等や、大規模災害等各種事態への対応を行います。
国の安全を保つため、適切な防衛力の整備と運用ならびに日米安保体制の信頼性の向上など、日本の平和と独立を守る仕事を担っています。
●国家公安委員会(警察庁)
全国の警察の管理と運営を保障するために設けられた警察管理機関です。
警察の仕事のうち、国全体の安全に関係するものや、警察官の教育や警察の通信・統計、広域にわたる事件など、国において行う必要があるものを担当し警察庁を管理・サポートしています。
■まとめ
1府11省2庁の機関が、具体的にどのような役割を担っているのかみてきました。
国民が健康で安全に、安心して暮らせるよう、それぞれの機関が様々な分野で政策を行っていることがわかります。
堅苦しいイメージのある各省庁ですが、それぞれのホームページには、イラスト付きのわかりやすい説明や、私たちの生活に役立つ情報が掲載されているため、利用してみるのも良いでしょう。